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テレワーク後の腰痛対策 気づいた時の3分ストレッチ

ストレス解消のルール

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ)

慣れないテレワークを強いられたための「腰痛」を訴える声が急増している。

いざ通勤が再開したところで、「腰痛」はすぐには治らない。「動きづらい」「家でも会社でも椅子に座るのがつらい」「寝返りを打つのもつらくて眠れない」そんなストレスを訴える声が目立ち始めた。

そこで、健康ジャーナリスト結城未来が、「テレワークの後遺症・腰痛ストレスを解消するためのルール」を専門家に聞いた。

先日、ウェブ会議を行っていた時のこと。「腰が痛くて仕方ないんです。どうすれば良いですかね?」と一人が口火を切った。すると「ボクもつらいので、試しに立って会議をしているんですよ」「階段の上り下りでなんとか運動不足を補っていますが、腰のつらさは続いています」と口々に声があがった。

「腰痛持ちが急増しているようですよ」と、Tデスクに相談したところ、「実は私も、腰を痛めているんです。テレワークで家から出ることがほとんどなくなって机にへばりつきっぱなしでしたからね」とTデスク。

そういえば、私自身もこのところ、これまで以上に自宅のパソコンの前にいる時間が長くなった。そのせいか、急に立ち上がって歩きだすと、さびたロボットのように体が硬くなっていて動きにくい。腰の痛みも日に日に増しているような気もする。

テレワークの後遺症で腰痛患者が激増しているなら、これはゆゆしき問題だ。昭和大学医学部整形外科の客員教授平泉裕医師に助けを求めた。

――平泉医師「私のところにも、テレワークを続けていたための腰痛や坐骨神経痛を訴える患者さんが、最近は目立ちますね。本日の診療でもいらっしゃいましたよ」

やはり、医療機関に駆け込む人が増えているようだ。しかし、どうして腰に痛みが出てしまうのだろうか?

――平泉医師「テレワークによる腰痛の原因は主に『疲労性の腰背筋炎』です。長時間の座りっぱなし作業で、背骨の両側にある脊柱起立筋が疲労するために起こります。脊柱起立筋は、何層にも重なる筋肉の奥にある深層筋で『コアマッスル』とも呼ばれている筋肉のひとつ。脊柱(背骨)を起こし姿勢を保持する働きをしていて、この筋肉が腰痛を引き起こす原因筋とも考えられています」

脊柱起立筋は、いわゆる「背筋」と呼ばれる筋肉だ。腰の筋肉ではなく、背中の筋肉が疲労するために腰が痛くなるというのは、どういうことだろうか?

――平泉医師「片側に寄りかかったり、体を丸めて長時間パソコン作業を続けてしまうと脊柱起立筋が疲労し、本来の姿勢を保てなくなります。腰は下半身から伝わる衝撃を受け止めると同時に、上半身を支える体の『要』。姿勢が崩れると、それだけ腰への負担が増え、悪化すると炎症を起こし腰痛が生じるのです。筋肉量の少ない女性にも起こりがちですね」

どうやら、スポーツ選手などがよく「コアマッスルを鍛える」と言っているのは、体の表面ではなく奥にある筋肉を鍛えることで体の芯を安定させ、動きをよくするためらしい。確かに、腰が痛くなってきた時には背中も鉄板のように固まってつらいことが多い。とはいえ、肝心の「腰」自体にも痛みの原因はないのだろうか?

――平泉医師「もちろん、ありますよ。不動の姿勢を長時間続けると、筋肉の伸縮性と血流が低下。腰の骨の動きをコントロールする椎間関節(腰骨をつないでいる関節)が硬くなります。これを放置すると、骨と骨の間でクッションになっている椎間板が老化し、腰痛や椎間板ヘルニアへの進行を招きやすくなるのです」

では、どうすればよいのだろうか?

気軽にできる「3分ストレッチ」

――平泉医師「腰痛を軽減するためには、まずは脊柱起立筋をほぐすストレッチをしてください。そのうえで骨盤周辺についている臀筋(お尻の筋肉)とハムストリングス(太もも裏の筋肉)をほぐしてください」

早速、自宅でも会社でも気づいた時に気軽に取り組める「3分ストレッチ」を教わった。

立ち上がったら、まずはゆっくりと深呼吸をしよう。それからスタートだ。

(1)脊柱起立筋をほぐし、体の裏側全体を伸ばすストレッチ

脚を開いて立ち、息を吐きながら5秒かけて上半身を前へ。背中から腰、太ももまで、体の裏側全体が伸びているのを感じよう。

続いて、息を吸いながら体を起こし、吐きながら5秒かけて上半身を後ろにそらす。これを5回。膝が曲がらないように注意しよう。

私もやってみた。一見簡単そうだが、固まった身体には結構キツイ。特に前屈では、ももの裏からお尻にかけてジンワリと痛気持ちよく伸びる。脚の幅を広くとった方が体を曲げやすいので、最初は大きめに脚幅をとり、体を深く曲げられるようにすると良さそうだ。休憩のたびにやってみたが、最初は床につかなかった指先が、繰り返していくと徐々に床に届くようになるのがうれしい。

――平泉医師「確かに体が硬いうちは脚を広めにして曲げる方がやりやすいでしょうね。脚幅を狭めにするほど柔軟性が必要になりますので、負荷をかけたくなったら徐々に脚の幅を狭めてみてください」

(2)脊柱起立筋の柔軟性を取り戻すストレッチ

胸の上で手をクロスし、息を吐きながら上半身だけ5秒かけてゆっくりと後ろにねじる。息を吸いながら体を戻し、吐きながら5秒かけて反対側へ体をねじる。往復5回。

――平泉医師「脊柱起立筋を柔軟にするうえで、このストレッチは有効です。注意していただきたいのは、下半身まで一緒に回転させてしまうと、肝心の脊柱起立筋にストレッチがかかりません。骨盤を軸にして上半身を回すようにしてください」

(3)骨盤につく臀筋(お尻の筋肉)とハムストリングス(太ももの裏)のストレッチ

ストレッチしたい脚を前へ。お尻を引きながら前につきだした脚の爪先を上げ、反対側の脚の膝は曲げていき10秒間ゆっくりと伸ばしていく。

臀部とハムストリングスが伸びるのを意識しよう。片脚5回ずつ。

私もやってみた。膝をしっかりと曲げお尻を引くほど、固まっていたお尻周辺と太ももの裏がほぐれていくのを感じられる。同時に背中も意識して伸ばすと、腰から背中にかけてもスッキリと軽くなった。それにしても、どのストレッチも、ゆっくりと行わないとコリに効かない気がする。

――平泉医師「そうなんです。伸ばしているところを意識しながらゆっくりと行わなければ、筋肉に効きません。呼吸も決して止めないようにしてください。呼吸を止めてストレッチを続けると、心臓に過度な負担がかかってしまいます。どれも簡単そうに思えるかもしれませんが、3分間じっくりと行い、毎日気づいた時にこまめに行うことで、腰の痛みをかなり改善できるはずです。ちなみに、私も放っておくと腰痛になりがちなので、朝起きた時や診療の合間にストレッチを行っていますよ」

3分間なので、自宅でも会社でも、休憩のたびに取り入れやすい。私も立ち上がるたびに心がけてみた。初日に5、6回試したところ、次の日には軽い筋肉痛になった。それでもコマメに続けてみると、背筋が伸び腰が楽になるのを感じられるようになった。さびたロボットから人間に戻った気分だ。

それにしても、腰痛を抱えたまま通勤が始まった人もいるのではないだろうか?

――平泉医師「腰痛は放っておいても治りません。コリ固まり柔軟性を失った体で急に動くと、腰の筋肉や椎間関節・椎間板に炎症が起き、腰痛の悪化を招きやすくなります。時間をかけて背中と腰の柔軟性や筋力を取り戻すことが、腰痛対策の近道です。毎日の3分間ストレッチで『慣らし運転』をしてください」

テレワークの後遺症対策に、『毎日気づいた時の3分ストレッチ』。毎日の笑顔を取り戻すには、まずは「体の元気作り」から始めてみてはいかがだろうか。

【テレワークによる腰痛ストレス解消の3つのルール】
1.背中の筋肉(脊柱起立筋)の柔軟性や筋力を取り戻すことで、体の芯から姿勢を正そう
2.腰周りの筋肉(お尻、太ももの裏など)のストレッチで痛みを軽減しよう
3.毎日数回3分間のストレッチで、体の『慣らし運転』をしよう

(イラスト 平井さくら)

平泉裕さん
昭和大学医学部整形外科学講座客員教授。医療法人社団輝生会 船橋市立リハビリテーション病院。1982年昭和大学医学部卒業、87年医学博士。2002年同大学医学部整形外科学教室助教授、07年同准教授、13年同教授、16年より現職。日本整形外科学会専門医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター、日本リハビリテーション医学会専門医なども務める。
結城未来
エッセイスト・フリーアナウンサー。テレビ番組の司会やリポーターとして活躍。一方でインテリアコーディネーター、照明コンサルタント、色彩コーディネーターなどの資格を生かし、灯りナビゲーター、健康ジャーナリストとして講演会や執筆活動を実施している。

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