壁かけカレンダーのライバルは? 異分野が生む着眼点第5回 「自分らしさ」で勝負する 異分野発想法

そのような視点で、従来の壁かけカレンダーを見てみると、果たして自分らしくアレンジしたいという想いに応えるような商品になっているのでしょうか。もしかすると、まだまだ改善する余地があるのかもしれません。そこで、アイデア・ブリーフを作成した上で、色々なアイデアを考えていきたいと思います。

まず、「誰に」は「子どもがいない一人暮らしもしくは夫婦」とし、「どんな気持ちに応える」には「自分らしい家にアレンジしたい」と設定してみます。子どもがいるといないとでは、カレンダーの使い方やインテリアの考え方が大きく変わりそうなので、今回はこのような設定で考えてみましょう。

機能性だけではなく「アート」として見る

例えば、背景のデザインが毎月変わる、季節感溢れるカレンダーのデザインにすることで、インテリアとしての価値を高めるアイデアが思いつきます。MoMA(The Museum of Modern Art)のショップで人気のカレンダーは、月によって背景の色が白と黒とで交互に変わります。同じように、背景のデザインを季節に合わせて変えていくことで、インテリアとして充実させるというアイデアもあるかもしれません。また、北欧の食堂に置いてあるような雰囲気の、木製の日めくりカレンダーはどうでしょうか。北欧の家具は非常に人気ですので、北欧テイストが好きな人に向けたカレンダーを選ぶとしたらという視点もあります。

最後に、「インクが1日1文字染みていく立体カレンダー」というアイデアを紹介します。これは、実際にインターネットを検索していたら発見したものです。白い立体の文字に1日1文字分だけインクがじわじわと染みていく、アート作品のようなカレンダーで、一度見たら、数日後にまた見たくなってしまう、そんな人を引き寄せるデザインになっています。実際に毎月交換するのは大変そうですが、ホテルなど商業施設ならあり得るかもしれません。

今回は、壁紙の全く新しいアイデアを生み出すために、単に奇抜なアイデアを考えるのではなく、「家の壁」という限定された場所を奪い合う隠れたライバルたちをヒントにしながらアイデア・ブリーフを作成し、そこから「切り口」を広げていくという手法をとりました。

一見関係なさそうなものも、実は何かを奪い合うライバルかもしれない。そんな目線で見てみると、まだまだ色々な場所にヒントの種が埋まっているのではないでしょうか。

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