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写真はイメージ =PIXTA

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例年、年度初めには新入社員研修や新任管理職研修、キャリア研修など、さまざまな教育の機会が目白押しでした。けれども今年はほとんど実施されていません。研修のような教育の場が失われた今年、私たちはどのように成長を実現していくべきでしょうか。

ソーシャルディスタンスが従来型研修を延期させている

リモートワークによって激減したものの一つが集合研修です。

とはいえ、たとえば40代以上くらいの人たちに研修の意義をたずねると「意義なんてないよね」と否定的な反応が返ってくることがあります。

昔ながらの講義形式の研修や、実務を無視したあるべき論だけの研修を受けてきた方々に多い反応ですが、たしかに昔の研修は、意欲が高い人にしか効果がない場合もありました。

けれども最近の研修は、意欲そのものを増してくれるものも増えています。そうすることで、研修本来の目的である、視点の変化や新たな気づきを与えてくれるのです。また受講生同士の新しいつながりもつくるなど、スキルや知識を得る以外のメリットも多いのです。

しかし多くの集合研修は密集、密接、密閉の3要素を満たしてしまいます。ソーシャルディスタンスをしっかりとり、講師をはじめ全員がしっかりマスクをし、相対での議論を避けるなどして実施している例もあるのですが、リスクを避けるために研修を延期することが増えました。

その結果、一番困っているのは新入社員たちだと聞きます。

手厚い新人研修が日本企業の特徴

多くの日本企業は、新人研修に手厚いことで世界的にも有名です。

私が経営するセレクションアンドバリエーション株式会社で受託している例でも、4月から5月末までのおよそ2カ月間をみっちり教育に使う会社や、入社よりも少し前倒しの3月半ばから4月いっぱいを研修に使う例など、おおよそ1カ月以上をかけることが多いのです。

社会人としての常識やマナーをはじめとして、社内の基本ルールを学ぶことからスタートしますが、そのあとの内容は様々です。

最近増えている例でいえば、経営大学院的に体系立てた教育をすることが増えました。論理的思考力やコミュニケーション力などの、汎用的なスキルを基礎として、経営環境分析やマーケティングの基礎などの、経営に近い領域を教えることもあります。

また対人関係についてはコミュニケーションの基礎に加え、プレゼンテーションやファシリテーションスキルを高める例もあります。

それらを一方通行の講義ではなく、アクションラーニングと呼ばれるインタラクティブな形式で実施します。ケーススタディーも交えることで、実際にスキルとして使い早期に身に着くようにしているのです。

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