作って乾杯!さわやかノンアルコール・カクテル
冷たい飲み物がおいしい季節がやってくる。自宅で過ごす時間が増えている今、ノンアルコールカクテルを楽しんでみては。手軽に作れるノンアルカクテルを、専門家に選んでもらった。
1位 ノンアル・シャンディガフ
ビール代わりにゴクゴク
ノンアルコールビールの種類が増え、ビールに近い味わいが楽しめるようになった。「暑い日に一気に飲みたい」(青柳崇子さん)という、英国のパブでよく飲まれる、ビールを使った代表的なカクテルのノンアルバージョンが首位になった。
「甘さが少なく、ビール代わりにゴクゴク飲める」(池本恵子さん)、「間違いのない味」(とけいじ千絵さん)。ジンジャーエールは色々なノンアルコールカクテルに使いやすいため「ストックしておきたい」(久林紘子さん)という声も。
(1)材料 ノンアルコールビール75ml ジンジャーエール75ml
(2)作り方 よく冷えたグラスに材料を注ぎ、軽く混ぜる。ビールの種類のほか、辛口、甘口などジンジャーエールも変えることで、味の違いを楽しんで。
2位 オリエンタルビューティー
優雅なジャスミンティーの香り
ジャスミンティーの香りと、とろんとしたピーチネクターがよく合う。1日の終わりのカクテルタイムに楽しんでもよし、お茶がベースなので料理にも合わせやすい。
「優雅なジャスミンの香りが、ネクターの甘さの後から鼻を抜けるので、大人の女性向け」(島本美由紀さん)。ジャスミンティーでリラックス効果も期待できそう。「意外な組み合わせ。夜な夜な映画を見ながら楽しみたい」(小竹貴子さん)
(1)ジャスミンティー45ml ピーチネクター45ml
(2)氷の入ったグラスに材料を注ぎ、軽くかき混ぜる。
3位 ノンアル・モヒート
ミントとソーダ 清涼感たっぷり
16世紀後半のキューバ発祥といわれ、暑い季節に大人気のモヒートもアルコールなしで楽しみたい。フレッシュなミントの香りとソーダの清涼感で、ノンアルということを忘れてしまうかも。
「ミントの葉の刺激的なフレーバーが心地良い。お好みでミントシロップを減らしても」(高野勝矢さん)、「グラスの縁に塩をつければ、夏の塩分補給にもおすすめ」(青柳さん)
(1)ミントシロップ20ml ソーダ100ml ミントの葉ひとつかみ カットライム
(2)グラスにシロップとミントの葉を入れ、香りが出るようにつぶす。氷を入れソーダを注ぎ、ライムをしぼる。
4位 フローズン・ノンアル・チチ
自宅で味わう トロピカル気分
票を入れた専門家が最も多かったカクテル。チチは仏語のシシが語源で、女性用ブラウスのフリルとか。ミキサーを使うのでひと手間かかるが、これからの季節にぴったり。「トロピカルな雰囲気を楽しみたいときに」(池本さん)。自宅にいながら、リゾート地に行った気分になれる。「食後にぴったりの甘いノンアルコールカクテル」(牛嶋絵美さん)。ココナツミルクがなければ牛乳で代用できる。
(1)冷凍パイナップル150g パインジュース90ml ココナツミルク50ml はちみつ大さじ1 パイナップル(飾り用)
(2)材料をミキサーにかけグラスに注ぐ。
5位 ノンアル・ブラッディーメアリー
ウスターソースが深み 大人の味
「簡単に手に入る材料なのに、ウスターソースでここまで深みが出るとは驚き」(とけいじさん)。甘いカクテルが多い中、トマトジュースやペッパーソースの酸味と、ウスターソースのコクがマッチする大人の味。「野菜不足をおいしく補える」(松渕健二さん)、「刺激的だけどパンチのある飲み物もいい。ジャンクなフードに合わせたい」(牛嶋さん)。16世紀のイングランド女王の異名から命名されたといわれる。
(1)トマトジュース150ml ウスターソース少々 ペッパーソース少々 レモン汁少々
(2)氷の入ったグラスにすべて注ぎ、よく混ぜる。
5位 バージンブリーズ
強めの酸味で気分転換
ウオッカを使った人気カクテル、シーブリーズのノンアル版。「手軽に作れてバーでもオーダーがある」(井口法之さん)というように、提供しているお店も多いスタンダードな一品。使用するジュースの種類にもよるが、酸味が強めで、気分転換したいときなどにぴったり。「ベランダで楽しみたくなるような、さわやかな一杯」(松渕さん)、「シェークすることで液体が泡立ち、柔らかな口当たりに」(高野さん)
(1)クランベリージュース45ml グレープフルーツジュース45ml チェリー(飾り用)
(2)2種類のジュースをシェークして、氷を入れたグラスに注ぐ。
5位 シャーリーテンプル
ザクロの鮮やかな赤 テンションUP
1930年代のハリウッドの名子役、シャーリー・テンプルにちなんだノンアルコールカクテル。「子供でもおいしく飲めるという意味も」(青柳さん)
鮮やかなザクロの赤が見た目にもおいしい。「香りもよく、気分が上がる。つい飲み過ぎてしまいそう」(小竹さん)、「ザクロの果汁を原料とするグレナデンシロップが作り出すグラデーションが美しい。材料も少なく作りやすい」(池本さん)
(1)グレナデンシロップ20ml ジンジャーエール130ml カットレモン(飾り用)
(2)氷を入れグレナデンシロップを注ぎ、ジンジャーエールを入れて軽くかき混ぜる
5位 ノンアル・モスコミュール
ジンジャーエールとライムでさわやか
ラバに蹴られたように酔いが回る、ウオッカベースの強いカクテルをノンアルで。「ジンジャーエールの甘みをライムがおさえてくれてスッキリ&さわやか。材料も手軽」(島本さん)「ジンジャーエールの辛口や甘口で変化を楽しみたい。手軽にアルコール気分を味わえる」(久林さん)。容器を変えてもいい。「ステンレスや銅製の器で口に冷たさをより感じられ、味わいと見た目の変化が楽しめる」(高野さん)
(1)ジンジャーエール150ml ライムの搾り汁1/4ケ カットライム
(2)氷の入ったグラスに材料を注ぎよく混ぜ、カットライムを添える。
9位 シンデレラ
甘酸っぱくてフルーティー
味のバランスの良さが抜群。甘酸っぱくてフルーティーな味わいは子供から大人まで幅広い人に受け入れられそう。「シェークで作りカクテルグラスに注げばカクテル気分が楽しめる。さっぱり好きならレモンジュースを多めに」(島本さん)、「カットしたパイナップルを刺したり、金箔を散らしたり、エディブルフラワー(食用花)を添えたりすればホームパーティー仕様に」(久林さん)
(1)オレンジジュース20ml レモンジュース20ml パイナップルジュース20ml
(2)材料をシェークし、カクテルグラスに注ぐ。
9位 ノンアル・カルーアミルク
甘い風味 ほっと一息
コーヒーリキュールのカルーアをコーヒーで代用した。甘い風味が、ほっと一息つきたい夕方や食後にぴったり。「不朽の名作。しっかり混ぜるとよい。コーヒーの素材も大切」(井口さん)、「生クリームで、カルーアミルクのこってり感をきちんと再現できている」(とけいじさん)。バニラエッセンスを垂らすことで香りも楽しめる。「夕方や気分が落ち込み気味の時に飲むと、癒されそう」(牛嶋さん)
(1)コーヒー75ml 牛乳75ml 生クリーム大さじ1 メイプルシロップ大さじ2 バニラエッセンス少々 キャラメルシロップ少々(あれば)
(2)氷の入ったグラスに、すべて注ぎよく混ぜる。
苦みや酸味生かし複雑さ再現
街中のバーやレストランが休業し、家で過ごす時間が増えている。休日は昼間からお酒を飲んでしまう、という人もいそうだ。人気が高まっているオンライン飲み会も「終電を気にしなくていいから、つい飲み過ぎてしまう」という声も聞かれる。
度数の高いアルコール飲料が人気を集める一方、真似する意味の「mock(モック)」と「cocktail(カクテル)」を組み合わせた「モクテル」としてノンアルカクテルを楽しむ人も多い。カクテル用のメジャーカップやシェーカーがなくても、計量カップやペットボトルを代用すれば、材料を量ったり混ぜたりできる。材料もスーパーなどで簡単に手に入る。
ノンアルカクテルは、いくつかの材料を混ぜたり苦みや酸味を生かしたりして、アルコールが入ったカクテルに近い、複雑な大人の味を再現している。分量の割合を変えたり、違う材料を組み合わせたりしたら「おいしい」発見があるかもしれない。
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(砂山絵理子)
[NIKKEIプラス1 2020年5月16日付]
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