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新型コロナでキャリア不安 副業を考えるポイントは?

仕事と遊びの境界線をなくす「公私混同力」のススメ(9)

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「キャリア迷路(モヤキャリ)」から抜け出すためのコミュニティーを主宰する池田千恵氏は、新型コロナウイルスの影響で今後、将来不安や収入減少補填のための副業ニーズが高まると指摘します。ただし、安易に副業を始めてしまうと「ひとりブラック企業化」につながる危険性もあるといいます。長期化するコロナに対応するための戦略的な副業の選び方について池田氏が解説します。

収入減から副業を視野に入れる人は今がはじめどき

長引くコロナ禍のなか、在宅勤務などによって残業代がなくなったり、会社の売り上げ減少によって手取り額が減るなど、多くの人が収入減に悩まされています。こうした直接的な収入源を補う目的や、雇用の先行き不安に備えるなどの理由で副業を考える人が増えています。在宅勤務で移動時間がなくなったことで「スキマ時間」が生まれたことも、副業を後押ししているようです。

今回の出来事で多くの方が気付いたのは、今まで順調だった会社もあっという間に業績がひっくり返り、世の中の常識も数カ月で変わるという事実です。会社に「おんぶにだっこ」は、もう通用しないことが分かった今、収入の柱を増やしておこうと考えるのは自然の流れでしょう。オンラインの事務代行やデリバリー配達員など、今は登録してすぐマッチングできるサイトやアプリもあります。手軽に始める環境も整っているので、会社の就業規則で問題がなければ、副業を視野に入れる好機かもしれません。

副業の課題は「時間管理」

しかしここでの悩みどころは「時間管理」です。

求人・転職支援サービスのエン・ジャパン(東京・新宿)が総合転職支援サービス「エン転職」上でユーザー約1万人に実施したアンケートでは、2019年8月の段階ですでに41%が副業を希望しているという結果が出ました。コロナ禍の中の今はさらに増えていることでしょう。

副業に興味がある理由は「収入を増やしたい」が最多の88%でした。副業経験がない人の不安トップ3は「手続きや税金の処理が面倒」(52%)、「本業に支障が出そう」(46%)、「過重労働で体調を崩しそう」(41%)でした。これらの不安はいずれも突き詰めると「時間がない」ことに起因します。

コロナ禍でオンライン化が進み、今までより時間があるはずなのになぜかはかどらない、という話はよく聞きます。「時間がある」と思うとついダラダラしてしまったり、あれこれと資料を直し続けて結局ぎりぎりまでかかったりしますよね。

英国の政治学者シリル・ノースコート・パーキンソンは、「仕事は、完了するために割り当てられた時間に応じて 複雑なものへと膨れあがっていく」(パーキンソンの法則)と述べているように、在宅勤務で時間が増えたからといって多くの仕事を効率よくこなせるわけではないのです。

ましてや副業は、自分の時間をもう一つの組織のために費やすことです。1社のみで働き、自由な時間が増えた自粛中でさえ時間管理に悩む人が多い中、副業をしようと思うなら、よっぽど工夫をしないと回りません。

今から副業を探すときに気をつけるべき2つのポイント

副業を探すにあたり気をつけてほしいポイントは、次の2点です。

1. 自分のこれまでの経験を生かせる仕事、もしくは将来の経験に生きる仕事を探す
2. 緊急を要するため、やむを得ずこれまでの経験を生かせない副業を始める場合は、「やめどき」を最初に決めておく

副業は、自分の時間をもう一つの組織のために費やすことです。時間は命と同じくらい重要だと考えると、働くということは自分を「身代金」として差し出すのと同義と言えるのではないでしょうか。副業したことで、それが本業にも副業にもプライベートにもいい循環が生まれるような流れをつくることが大切です。それを意識して副業先を選びましょう。

例えば過去に取得した資格で、今は生かしきれていないものはありませんか? その資格を元に何かできることはないですか?

会社で得た資格を副業で活用することが守秘義務などの関係で難しい場合は、会社で学んだ実務能力を「抽象化」してみるのも一案です。例えば営業で得たコミュニケーションスキルを生かせないか? ウェブ運営で得たコミュニティー運営スキルを生かせないか? 会社の社内報を作っていた編集やインタビュースキルは生かせないか? と考えてみるとよいアイデアが浮かぶかもしれません。

趣味で得た資格と、現在の本業で生きている能力を掛け合わせるのもよいでしょう。筆者の例を挙げます。独立前の会社では、資料作成の専門部著に在籍しつつ、会社の許可を得て「週末起業」でパン教室を運営していました。資料作成とパン。一見何のつながりもないようですが、パン教室の運営に資料作成の能力が役立ちました。レシピや作り方の資料のまとめ方やプレゼンが分かりやすい、と評判になったのです。このように、今の会社で身につけた能力を、まったく違う場所で横展開することで新たな価値となることが大いにあります。

差し迫ったお金のための副業は「やめどき」を最初に決めよう

しかし、そんな悠長なことを言っていられないよ!という方も多いことでしょう。今どうしても必要な緊急の家計の足しとして、やむを得ずこれまでの経験と関係のない仕事を選ぶ場合は、始める前に必ず「やめどき」を決めておくようにしてください。なぜなら、一度はまってしまうと、理想の副業を考える時間がなかなか取れずに時間だけが過ぎていくことになるからです。

今までの経験を生かしてさらに仕事を広げるための副業を考え、挑戦することは面倒で、時間がかかります。すぐにお金に直結しないことも多いかもしれません。しかし、それこそが緊急ではないけれど実は最も重要な「種まき」となるのです。「まずは緊急のものを片づけてから」と後まわしにして目の前の副業を優先すると、安い時給で疲弊するまで働く、忙しいだけの人生になってしまいます。

「いくら稼いだらやめる」「○月までに違う副業を探す」など、最初に終わりを決め、ダラダラ仕事を続けないようにしていきましょう。

まとめ

今回のポイントは、次の4つです。

1. コロナショックで今まで順調だった会社もあっという間に業績がひっくり返り、世の中の常識も数カ月で変わると気付いた今、複数の収入の柱を得るための副業に注目が集まっている
2. しかし、副業は慎重に選ばないと時間管理に苦労する
3. 副業で時間に追われ、疲弊しないためのポイントは2つ
(1)自分のこれまでの経験を生かせる仕事、もしくは将来の経験に生きる仕事を探す
(2)緊急を要するため、やむを得ずこれまでの経験を生かせない副業を始める場合は、「やめどき」を最初に決めておく
4. 「まずは緊急のものを片づけてから」と、将来を考えるのを後まわしにして目の前の副業を優先すると、安い時給で疲弊する

幸福度は、自分が選択して責任を持つという「選択の自由」があると高まることが2万人の調査研究(※)で分かったそうです。

※神戸大学社会システムイノベーションセンターの西村和雄特命教授と同志社大学経済学研究科の八木匡教授による「幸福感と自己決定―日本における実証研究」(2018年9月)

コロナ禍で私たちは、「これからどう生きていきたいか」を自分で決める機会をもらえたと言えるのではないでしょうか。何があっても自分で決め、責任を持つことができれば、それはそのまま幸福感につながっていきます。まずは副業をするかしないか、どんな副業をするかを決めるところから始めていきましょう。

池田千恵
朝6時 代表取締役。朝イチ業務改善コンサルタント。慶応義塾大学卒業。外食企業、外資系企業を経て現職。企業の朝イチ仕事改善、生産性向上の仕組みを構築しているほか、個人に向けては朝活でキャリア迷子から抜け出すためのコミュニティー「朝キャリ」(https://ikedachie.com/course/salon/)を主宰。10年連続プロデュースの「朝活手帳」など著書多数。

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