「居酒屋家電」でプロの味を再現、宅飲み盛り上げる
戸井田園子の白物家電トレンドキーワード
家電の進化をキーワードで解説する連載。今回は「居酒屋家電」を紹介します。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で自宅で過ごす時間も長くなり、「宅飲み」が流行しています。そこで、自宅で居酒屋に出てくるような1杯とおつまみが作れる家電について、家電コーディネーターの戸井田園子さんに話を聞きました。
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家で飲むビールやワインが「お店みたい」に
飲み会に欠かせないアルコール飲料。ビールやワイン、酎ハイなどはコンビニでも買えますが、お店でプロがそそいでくれる1杯には、格別の味わいがあります。居酒屋で飲むビールがおいしい理由に「クリーミーな泡」があるでしょう。スタンドビールサーバー「GH-BEERO-BK」(グリーンハウス)では、庫内に缶ビールや瓶ビールをセットするだけで、超音波での高速振動(約4万回/秒)により、きめ細やかでクリーミーな泡が楽しめます。
ウイスキーや焼酎を炭酸で割って飲みたい。そんなとき、自宅に電動式の炭酸水メーカーがあれば、いつでも好きなときにハイボールや酎ハイが楽しめます。人により、微炭酸、強炭酸といった好みが分かれます。そこで最近は、炭酸の強度を調整できる炭酸水メーカーも登場。スーパーでペットボトル入りの炭酸水をたくさん買い込む手間も軽減されそうです。
ちょっと高級なワインをお取り寄せすることで、宅飲みは格別な時間になります。でも、慣れないコルクの栓抜きに失敗すると、せっかくの雰囲気も台無しに。電動のワインオープナーがあれば、誰でも簡単かつ安全にコルクの栓が抜けます。
お酒がおいしくなる「つまみ」を家電で
もし自宅に「薫製おつまみ」を作れる家電があれば、冷蔵庫の中にあるチーズやベーコン、ナッツ、卵など、ごく当たり前の食材が、とっておきの一品になります。「台所に置くスペースがない……」という人に、「フードスモーカー」(グリーンハウス)は、食卓においても邪魔にならないコンパクトサイズ。スモーカーの上部でいぶしたチップの煙を食材が入った容器に送り込み、密閉して薫香を定着させるという簡易的な薫製法ですが、ゆでた牡蠣(かき)の薫製オリーブオイル漬けなど、お店で出るようなサイドメニューが手軽に作れます。
ビールに合うおつまみの定番に、唐揚げやフライドポテトなどの揚げ物があります。しかし、そればかりでは飽きてしまいます。ヘルシーでおいしい、サラダチキンがお薦めです。最近では、コンビニやスーパーでもよく見かける人気商品。それを自宅で作ることができます。「サラダチキンメーカー」(阪和)は、あらかじめセットされているモードをボタン1つで選ぶだけで、最適な温度と時間で加熱する電気調理鍋。サラダチキンやサラダサーモン、サラダマグロなどのほか、スープや雑炊も調理できるので、宅飲みだけでなく、家族での夕食や朝食にも活用できます。
食卓に小型の卓上コンロがあると、おつまみの幅が一気に広がります。「Toffy卓上電気こんろK-SV1」(ラドンナ)は、コンパクトサイズながら内側・外側2本の400ワットヒーターがあり合計 800ワットの高火力でパワフルに加熱する卓上コンロ。ヒーターの切り替えと、五徳の高さの変更で火力が調整できます。また、ヒーターの熱で加熱するため、IH クッキングヒーターでは使えない土鍋やアルミ製フライパンなどにも使えます。日本酒に合うおつまみといえば、おでんや湯豆腐などの鍋料理。上に網をのせれば、ししゃも、アタリメも楽しめます。洋風なら、チーズフォンデュやアヒージョも良いでしょう。
著者の戸井田園子さんが5月17日に永眠されました。ご冥福をお祈り申し上げます
(構成 井上真花=マイカ)
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