オンライン時代のリーダー 3密でなく「3必」能力を経営者JP社長 井上和幸

オンラインマネジメントは「成果」オリエンテッド

在宅ワークのマネジメントのために、いかに部下たちがパソコンの前にいるかを監視するツールや仕組みが注目されています。これは日本だけのことではなく、欧米でのニュースをみていても同じようですね。パソコン(PC)上での操作ログを取るツール、従業員たちの使用しているPCのカメラを使って不定期的に写メを取りPC前にちゃんといたかを監視するツール。なかなか笑えるあの手この手のソフトウエアや手法が試みられているようです。

しかし、これらのものは、私としてはいずれも愚の骨頂だと思います。リクルートマネジメントソリューションズの「テレワーク実態調査」によれば、半数以上の管理職が「部下がさぼっていないか心配である」と考えているそうです。部下たちが目の前にいないので、何をしているか分からなくて不安だ、サボっているのではないかという気持ちは、分からなくはありません。

でも、果たしてこれまでもオフィスでPCの前に座っていれば、その部下は仕事をしていたといえるのでしょうか。そもそもリアルの場(オフライン)であろうが、オンラインだろうが、マネジメントやリーダーの果たすべき役割は「チームの目標を設定し、それぞれの進捗を確認する。その状況に応じて、必要なアドバイスや指示を与え、計画通りの納期までに目標を達成させる」ことです。

現実問題としては労働法上の制約や課題が依然として大きいものの(優先順位の問題だと思いますが、なぜ今、時間管理を外せない昭和の労働法がリモートワークに全く適応できなくなっていることについての不満と議論が噴出しないのか、不思議です)、オンラインワーク時代のマネジメントは、部下たちに出してほしい成果を明確に定め、中間状況(中間指標)を含めて、その成果の到達状況、アウトプット(のみ)を管理するスタイルでなければ務まりません。そうでなければ、まっとうな成果を出すことはできないでしょう。

PCの前にちゃんといるのかばかりをチェック・管理しようとしている(それがマネジメントだと勘違いしている)ミドル・シニアは、部下たちからも会社からも、今後見放されていくことになるのは間違いありません。

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