在宅勤務の今だからこそ 集中力とコミュ力を高めたいリモートワーク時代の働き方(下) &Co.,Ltd.代表取締役 横石崇氏

横石氏はリモートワーク導入によるファッションの変化に着目する

リモートワークで仕事に集中するために

ある調査では、今回の騒動を機に自宅内のオフィススペースを整えた人は半数以上いたようです。私自身も今まで以上に自宅の職場づくりに試行錯誤を繰り返していて、長期戦に備えて手狭ながらも物置部屋を書斎にしました。テレビ会議のパフォーマンスや環境を向上させるために、ネット回線を増強したり、専用マイクやカメラ、ライトを取り付けたりすることで、自宅の一部をあたかもユーチューバーのごとくスタジオ化する人も少なくないようです。

今後リモートワーク中心の働き方が進むことで、自宅にオフィス機能をもたせること、さらにその機能を快適にするために投資する人が増加することは間違いありません。しかし、自宅のオフィス化に取り組んでみると、オフィスが非常に優れた場所であることに気づかされた人も多かったはずです。

オフィスの役割には「Collaboration(コラボレーション)」と「Concentration(コンセントレーション)」という2つの「C」があります。コラボレーションは、打ち合わせをはじめチームや組織での共創作業ですが、テレビ会議などを利用してなんとかやれている人も多くなってきています。問題はもう一方の「C」であるコンセントレーションの実現です。オンとオフの切り替えがしづらい中で、どうやって仕事に集中し、没頭できる時間をもつことができるか。通常のリモートワークだと気分を切り替えるのに近くのカフェや施設が使えたわけですが、今回は家族構成や家の間取り、通信環境など、それぞれ異なる事情に多くの人が頭を抱えていると思います。その意味では、オフィスはコンセントレーション・ワークのための機能的な場所だったとも言えるのです。

しかし、「リモートワークは仕事に集中できない」と諦める必要はありません。ちょっとしたテクニックで集中力をマネジメントすることができます。たとえば、「ポモドーロ・テクニック」と呼ばれている集中力を維持する方法があります。これは25分働いて5分休憩するというやり方で、会社よりも自宅での仕事のほうが活用しやすいテクニックと言えます。リモートワークはついつい働き過ぎてしまうことにもなりますから、休息のとり方はより意識的にすべきでしょう。その他にも、午前中と午後でパンツをはき替えてみる、仕事用とプライベート用でPC端末を使い分けるなど、一日の中で集中を生み出すための自分らしいリズムをつくってみることをおすすめします。

とはいえ、今回気をつけないといけないのは、本来のリモートワークの特徴である時間からも場所からも自由になる働き方とは異なるということです。外出自粛という行動制限により、もともとあった家庭の中に仕事が割り込んできたわけですから、自宅が仕事ばかりに侵されてしまうと暮らし自体がうまくいかなくなることを肝に銘じるべきです。物理的に環境を整えるだけではなく、今までとは違う環境とリズムをつくり、どのように仕事のパフォーマンスを向上できるか。家族と同居しているようであれば家族もチームとして考えて働く場のあり方を模索していくことが求められています。

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