打ち合わせのデザインではもうひとつ、コミュニケーションをどう活性化させるか、が重要になります。

いろんなイメージを出し合い、次第にひとつのイメージへと固めていくのが、打ち合わせ。そうなれば、みんながイメージを出したり、発言したりしやすくする環境づくりが大切です。

若い人に積極的に振ったりするのも、そのひとつ。年次が若い人は、上司などがいたりすると、どうしても発言しにくくなる。しかし、商品や商材によっては、若い人の意見を聞いておきたいケースは多い。だから、とにかく、話す機会を作ることが大切になってきます。

意外にやりがちでNGなのが「端から順番に発言を促す」というものです。実は、このやり方では、面白い話はなかなか出てきません。

端から順番に当てていくと、発言する順番がわかってしまう。予定調和になってしまう。言うことを考えてしまうのです。順番を待ち、なんとか切り抜けようとしてしまう。

打ち合わせは、発表会や会議とは違います。打ち合わせで欲しいのは、「ライブ感」です。もっとランダムで、ボールがどこに飛んでくるか、わからない感覚。

何度も書いているように、打ち合わせは「試合」であり「本番」。真剣勝負の場。緊張感をもたらすためにも、ライブ感が欲しいのです。その雰囲気がメンバーを巻き込み、盛り上げていくのです。

打ち合わせはライブ。ライブは盛り上がったほうがいいのです。「今日は楽しかった」とみんなが思うような打ち合わせができれば、最高。

そういう意識を、ファシリテーターが持てるか、です。

POINT
▼打ち合わせの時間内で、何をどのようにするのか、デザインする
▼発言しやすい環境づくりをする
▼意見はランダムに聞いて、ライブ感を出す
佐藤可士和
撮影:尾鷲陽介
クリエイティブディレクター。慶応大学特別招聘教授、多摩美術大学客員教授。
1965年生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒。博報堂を経て「SAMURAI」設立。主な仕事に国立新美術館のシンボルマークデザイン、ユニクロ、楽天グループ、セブン-イレブン・ジャパン、今治タオルのブランドクリエイティブディレクション、「カップヌードルミュージアム」「ふじようちえん」のトータルプロデュースなど。著書に『佐藤可士和の超整理術』『佐藤可士和のクリエイティブシンキング』など。

佐藤可士和の打ち合わせ (日経ビジネス人文庫)

著者 : 佐藤 可士和
出版 : 日本経済新聞出版社
価格 : 880円 (税込み)

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