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BBT大は完全オンラインで「アバター卒業式」を開催した(2020年3月)

BBT大は完全オンラインで「アバター卒業式」を開催した(2020年3月)

 新型コロナウイルスの感染防止策としてICT(情報通信技術)の活用が進む。ウェブ会議やネット上でセミナーを開く「ウェビナー」などに加え、注目を集めるのがオンラインとリアルをつなぐ「アバター(分身)ロボット」だ。アバターロボットに詳しいビジネス・ブレークスルー大学(BBT大)経営学部グローバル経営学科の学科長、谷中修吾教授に活用法を語ってもらった。

新型コロナウイルスの感染拡大によって、様々な行事が中止や延期に追い込まれています。卒業式や入学式など、人の門出を祝う式典についても例外ではありませんでした。もちろん、式典をオンラインで代替することも可能です。しかし、晴れの舞台が単なるオンライン視聴になってしまっては味気ない。そこで、私がビジネス・ブレークスルー大学(BBT大、東京・千代田)でプロデュースしたのが、「アバター卒業式」でした。

学生が遠隔地から自らのアバターロボットを操作して、大前研一学長から卒業証書を受け取るというもので、ANAホールディングス(2020年4月、avatarin=アバターインとして独立)が独自開発したアバターロボット「newme(ニューミー)」を使い、完全オンラインの卒業式として2020年3月28日に開催しました。

今回の式典で送り出した卒業生は、学部と大学院を合わせて103人。学部生2人、大学院生2人が卒業生代表として、自宅からニューミーを操作し、ほかの卒業生がビデオ会議サービス「Zoom(ズーム)」によるオンライン参加で声援を送りました。

ニューミーはタブレット端末の「顔」を備え、四輪の「足」で動きます。卒業式では、司会者から名前を呼ばれると、卒業ガウンとハットを身にまとったニューミーが、操作する卒業生の顔をタブレットに映しながら登場し、学長から卒業証書を受け取りました。

興味深かったのは、操作する人によって、アバターロボットの動きが変わることです。操作自体はパソコンのモニターを見ながらカーソルキー(上下左右の矢印)を押して、前進・後進・左回転・右回転するだけです。ところが、豪快に前進する人もいれば、謙虚に一歩ずつ進む人もいて、それぞれの個性が操作ににじみ出ていました。オンラインで参加しているほかの卒業生たちも、同級生のアバターが奮闘している姿を見て、盛んにコメントを送ってくれました。

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