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コロナ後に足を運びたい 東京で勢いあるウワサの2店

カドが取れた口当たりまろやかな塩ダレを用い、出汁の存在を高らかにフィーチャーした「中華そば(塩)」

「一時期は夜も営業していましたが、私自身が主体的に全ての仕込み、ラーメンづくりを行うスタイルを貫徹するため、今は、昼営業のみで、1日100食限定提供を貫いています。自分が納得して全てのお客さまと向き合えるスタイルを今後も守っていくつもりです」。数多くのラーメン店に足を運んできたマニアでさえ、驚嘆するほどのこだわりようだ。

そんなラーメンに対するストイックな姿勢は、スープのみならず麺にもあまねく投影される。「ツルンと滑らかなうどんのような麺肌と、噛(か)むと顎を押し返すようなモッチリとした食感。両方の特徴を兼ね備えた麺を作ろうと、研究に研究を重ねました」と笑う。試行錯誤の結果、強力粉を巧みに活用することで、55%の加水率を誇る超多加水麺を実現。「小麦本来の薫りをお客さんに味わってもらいたくて、必ず打ち立ての麺を使うようにしています」

実力店で修業し、屋号に自身と最愛の子の名を冠した店主の矜持(きょうじ)が、随所に垣間見える至高の「中華そば」。食べ初めから食べ終わりまで、寸分の隙すら見いだす余地はなかった。

琥珀の「地鶏としじみの中華蕎麦(醤油・味玉入り)スープを「その身に纏(まと)う」というイメージがふさわしい絶品だ

宍道湖しじみ中華蕎麦琥珀(こはく)【雑色】

令和元年初日に誕生した都内南部エリアの超実力店。改良を重ね、ますます切れ味鋭く

令和元年5月1日。

30余年の長きにわたって続いた「平成」が終わり、「令和」が幕を開けた初日に雑色(大田区)の地に産声を上げた『琥珀』は、開業から1年がたとうとしている今、「日ごとに進化するラーメンを提供する店」として、その名を全国へと轟かせる正真正銘の名店へと成長を遂げた。

ロケーションは、京浜急行電鉄本線雑色駅から徒歩5分強。駅前から長く伸びた商店街は、古き良き下町風情が漂う情緒的な趣。地元に深く密着した商店街の雰囲気を肌身で感じながら歩みを進めると、やがて現れるJR線の踏切。その踏切に折り重なるようにして視界に飛び込んでくる長蛇の列こそが、同店のランドマークだ。

メニューは「宍道湖しじみ中華蕎麦(塩)」と「地鶏としじみの中華蕎麦(醤油)」の2種類。いずれも甲乙つけがたい逸品だ。

「母が17年間営んでいた店を譲り受け、1年間、切り盛りしてきましたが、振り返ってみれば、常にレギュラーメニューのブラッシュアップを意識しながら、ラーメンづくりに取り組んできたような気がします」

そう言って笑う岩田裕之店主は、都内を代表する名店『ほん田』の下で研鑽(けんさん)を重ね、満を持して独立したすご腕。これまでの経験から、レギュラーメニューの味をしっかりと固めることがラーメン職人として最も大切であることを、よく理解しているのだ。

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