給与の多さは関係ない 一番幸せになれる仕事の選び方人生の景色が変わる本(13) 『科学的な適職』

要点3 労働時間と職務の乱れが幸せを妨げる

働く環境に1つでもマイナス要素があれば、それは複数あるプラスの要素を無にしかねない。それほどネガティブな経験はポジティブな経験よりも心に残りやすく、取り除きにくい。働く人に悪影響を及ぼす職場の特徴は、大きく分けると時間の乱れと職務の乱れ。仕事や通勤の時間が長すぎたり、プライベートの時間を確保できなかったりすると、健康を損なうリスクが高まる。また、雇用が不安定、組織内に不公平が多い、周囲からのサポートがないといった職務の乱れも、心身に大きなストレスを与え、幸福度を下げる。

要点4 キャリアを選ぶ際は脳の“バグ”に注意

私たちの脳は生まれつき「バグ」を抱えており、これが適切な意思決定を妨げている。ここでいうバグとは、例えば偏ったものの見方や思い込みのこと。繰り返し目にしたというだけの理由で、その情報を根拠もなく真実だと信じ込んだり、これまで多大な時間やお金を費やしてきたという理由でメリットのない選択肢にこだわり続けてしまったりする心理などだ。こうしたバグを取り除くには、友人の意見を聞いて第三者の視点を取り入れる、目先の感情だけでなく10年後に自分がどう感じるかを考えるなどの方法が有効だ。

要点5 仕事のやりがいは再構築できる

「果たしてこの仕事を選んで正解だったのか?」という不安を感じる人は少なくないはず。「悪い職場ではないが、なんとなくやる気が出ない」という場合は、自分次第で今の業務に改めてやりがいを見いだすことはできる。例えば報告書作成という業務に「新しいドキュメントの作り方を考えて創造欲を満たす」という、自分のモチベーションが上がりそうなミッションを与え、それに向けたアクションを考えてみる。自分の仕事を自分自身の価値観で捉え直すと、新たなやりがいが生まれてくる。

(嶌陽子)

[日経ウーマン 2020年4月号の記事を再構成]

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