検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

新型コロナ危機 店舗なくてもコンテンツで戦う料理人

詳しくはこちら

NIKKEI STYLE

日経クロストレンド

解体予定の東京・渋谷のビル1階に、2019年10月から4カ月の期間限定でオープンした「ツカノマノフードコート」。出店料を低く抑え、新進気鋭の料理人たちに店を開くチャンスを提供すると同時に、都市再開発の新たな形を模索する試みとして営まれたこの小さなフードコートは、20年2月15日、好評のうちに幕を閉じた。その仕掛け人たちで構成されるプロジェクトチーム「ツカノマノプロデューサー」が、今度は4月3日から期間限定で、個人がコンテンツを発信、販売できるプラットフォーム「note」内に「架空のフードコート」を開設し、料理人たちのコンテンツを配信し始めた。

基本購読料とサポート機能で料理人たちを支援

「ツカノマノ読むフードコート」と名付けられたこのウェブマガジンは、総勢15人のフードクリエイターたちが、15~20本の創造性にあふれた料理のレシピ付きコラムをオムニバス形式で公開していくというもの。総合プロデューサーの古谷知華氏らプロジェクトのメンバーは、これを「レシピ付きエッセイマガジン」と呼ぶ。参加する料理人は鯛骨拉麺や台湾料理、中東料理、フードロス料理、クラフトルートビアなどを手がけるいずれも個性的な面々。料理好きならずとも好奇心をそそられる。そんな彼らが繰り出すコンテンツを、フードコートのごとく読者につまみ食いしてもらおうというわけだ。

コンテンツは有料で、販売価格は3000円(税込み)。「アラカルト」として記事1本を500円(税込み)で購読することも可能だ。さらにnoteの「クリエイターサポート機能」を使い、購読者は各フードクリエイターに対し、100円から1万円までの金額で支援することもできる。

今回有料にした理由は、コンテンツの売り上げやサポート資金をすべて参加フードクリエイターに還元し、お金が循環する仕組みをつくるため。言うまでもなく、背景にあるのは新型コロナウイルスの感染拡大による経営環境の悪化だ。

現在、新型コロナの影響で店舗を一時的に閉めたり、イベントを自粛したりせざるを得ない状況にある。しかし、つい数カ月前はどうだったか。

「オープンしたばかりの友人の店は、連日多くのお客さんが訪れて、その話をSNSに投稿していた。そこだけに限らず、私の目に映る飲食業界は、他のどの業界よりもクリエイティブで、希望や意欲にあふれているように見えた」(古谷氏)

ところがほんのわずかな期間に事態は急変。政府や自治体からの要請で行動の自粛が求められ、飲食業界にはかつてない苦境が訪れている。こうした非常事態を受け、ツカノマノプロデューサー内に「料理そのものについてのクリエイティビティーを追求するよりも、飲食の新しいビジネスモデルの模索と検証が大事なのでは」という思いが生まれたという。そこで生み出されたのが「ツカノマノ読むフードコート」だ。

「この機にフードクリエイターたちが新しいことに挑戦し、料理以外のアウトプットを目指してもらうのが狙い」と古谷氏。3000円と500円という価格設定については「レシピ集としては少し高いが、チャリティー要素も含めて考えたときに、多くの人の手にとっていただきやすい価格だと思う」と話す。

このような取り組みでは、クラウドファンディングの利用も選択肢の1つだろう。しかし今回noteを選択したのは、「多くのユーザーを抱え、広く認知されているから」だ。さらにクラウドファンディングに比べ、公開までのスピード感があることも選択の決め手となった。「事態の長期化と今後のコンテンツの拡充を考えた場合、noteのほうがクラウドファンディングより適していると考えた」と古谷氏は述べる。

現在総勢15人のフードクリエイターが執筆者として名を連ねているが、メンバーは固定ではなく、より多くの料理人、飲食店関係者に参加してもらう考えだ。新型コロナによる影響の長期化を見据え、第2弾、第3弾とマガジン形式のように、コンテンツを更新し続けることも念頭に置いている。

「ツカノマノ読むフードコート」は期間限定だが、終了時期は明確に設けず「期日未定」なのだという。それでもあえて期間限定をうたうのは、「束の間(ツカノマ)という名前を掲げていること、いますぐ買ってほしいというマーケティング観点、早く新型コロナ騒動が収束して料理人たちがまた本来の仕事ができるように、という3つの思いを込めている」(ツカノマノフードコートメディア担当の若尾真実氏)からだ。

こうしたウェブマガジン以外にも、製造許可書付きのキッチンを借り上げて物販用食品の製造拠点を設けるなど、新たな飲食の提供スタイルを考えているという。例えばフリーランスの料理人たちが作る料理を、レトルトパウチで販売することなどが既に計画されている。

自分たちのスピード感ある行動力と、賛同するフードクリエイターたちの創造力を武器に、古谷氏たちツカノマノプロデューサーは新型コロナウイルスに負けじと新たな飲食業の形態を模索している。「何が正解かはまだ分かっていないが、とにかく今すぐ動くことが大事だと信じている」(古谷氏)。

(文・写真 稲垣宗彦)

[日経クロストレンド 2020年4月17日の記事を再構成]

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_