難しいですが、自分の目線を意識することは忘れないようにしましょう。大事だと思う時は自分を映すカメラを見ることを優先して相手にアイコンタクトしているように見せるのです。もちろん常にそうするのはムリですが、大事なポイントを話す時とか、相手が一生懸命話をしているときなどだけでも相手とのアイコンタクトを意識すると、熱意や誠意は伝わりやすくなります。

テレビ会議では不機嫌に見える表情は避けたいところだ(写真はイメージ)=PIXTA

「できる男」なら自分の表情にも気を配りたいものです。モニターに映ったとたんに口角が大きく下がっている人がときどきいらっしゃるのですが、それではただでさえ仏頂面で、まして顔がアップになるビデオ通話では相手に与える印象はよくなく、話しをする前から聞く意欲をそいでしまいそうです。ぜひ口角だけは上げておいてください。「できる人」は男女を問わず、ふわっとした笑顔、いきいきした目で「こんにちは」などの第一声を聞かせてくださいます。そちらのほうが断然話そう、聞こうという気になります。

人間は相手の反応を無意識にモニタリングしています。望む反応が得られないと、うまく思考や言葉を出力できなくなるのです。これはどなたでもそうだと思いますが、話をしていても相手がだんまりだったり、表情の変化がなかったりすると、不安を感じ話しづらくなりますよね。相手がこちらを見ていないと関心がないのを感じて意気消沈します。相手が不機嫌そうに感じれば、言葉をつなぎづらくなります。これは自然な心理の動きです。

逆に、相手が適切な反応、例えばうなずきやあいづち、笑顔や明るい表情などを返してくれると、頭の働きが活性化し、思考力やコミュニケーション意欲が増します。

オンラインで適切な反応を返すのは本当に難しいことですが、だからといって素のまま工夫をしないと、お互いに思考力やコミュニケーション意欲は減退します。いつもより表情もうなずきもオーバーなくらいでちょうどいいと思ってください。ただでさえ不安な気持ちの今日この頃、お互いの見え方に配慮をして、よりスムーズなコミュニケーションを心がけていきたいものです。

いかがでしょうか。

慣れない状況で試行錯誤の毎日、こんな細かいことまで気を使えない、と怒る方もいらっしゃるかもしれません。しかし、このままテレワークが日常化していけば、だんだんとお互いへの配慮の意識も強くなり、プロトコル(ルール)も顕在化していくでしょう。見せ方で差別化をはかる動きも出てくると思います。お互いに心地よくスムーズに連携できるように気を配り、自分を魅力的に表現して「できる男」として存在感を増してください。

丸山ゆ利絵
 ホテル西洋銀座やアークヒルズクラブなどを経て2010年、経営者などに「ふさわしい存在感」の演出方法を助言するコンサルティング会社、アテインメンツ(大阪市)を設立、代表に就任。15年、ビジネスマンに正しいスーツの着方を指南する「スーツ塾」を開講。 著書に「『一流の存在感』がある人の振る舞いのルール」(日本実業出版社)など。

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