スーパーでママは何をしている? 着眼点広げる洞察第3回 顧客の深層心理から考える 心理洞察法

写真はイメージ =PIXTA 
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「良いお手本をたくさん見ること」。アイデアのプロ集団、広告会社、博報堂でディレクターを務める岡田庄生氏は、事業会社で良質のアイデアを生み出せるようになるには、この練習法が有効といいます。様々な練習問題を収録した岡田氏の著書「プロが教えるアイデア練習帳」(日経文庫)から、その一端をのぞいてみましょう。

≪問題≫
会社帰りのママに喜ばれる食品スーパーのアイデアとは

どのようなアイデアが考えられるでしょうか? アイデアを3つ書き出してから、読み進めてください。

「忙しさの解消」だけが課題ではない

みなさんの住む街にも、食品スーパーがあると思いますので、そこを想像しながら考えてみてください。夕方は、夕食の食材を買い求める人でごったがえしています。お年寄りやサラリーマンの姿も見えますが、多くは子どもを持つママたち。特に、最近は働くママが増えてきています。食品スーパーにとって、最も大事なお客様と言っても過言ではないでしょう。

そこで、大事な顧客である働くママたちにもっとこのスーパーを好きになってもらうために、何ができるのかを考える会議を開催することになりました。きっとその会議には、次のようなアイデアが持ち込まれると思います。

●忙しいママのために、セルフレジ導入

●昼間にネットで注文して、夕方受け取れるサービス

●子どもの好きな、短時間でできるレシピの提供

いずれのアイデアも間違ってはいません。働くママは忙しいということは誰もが分かっていますので、このような施策はぜひやるべきです。しかし、これらのアイデアは「切り口」は多いものの、「着眼点」が「忙しさの解消」に固定されてしまっており、広がりがありません(第1回 良いアイデアのしくみ「練習で鍛えるアイデア力 プロは着眼点×切り口で発想」参照)。

また、セルフレジやネットサービスは導入にコストもかかり、実行までに時間もかかりそうです。短時間レシピも、コンテンツさえ決まれば配布は簡単かもしれませんが、インターネット上に同様のレシピがたくさん紹介されている現代において、本当に喜ばれるのでしょうか。

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