
脱スーツが叫ばれる中、逆にスーツを普通は着ない場所にスーツで挑む男がいた。名峰モンブランを、スーツで登頂したのは伊ブランド「トライアーノ」のディレクター フィリッポ・コルナギ氏。伝えたかったのは新時代のスーツの可能性だ。

Filippo Colnaghi(フィリッポ・コルナギ)さん
1990年生まれ。米国で大学を卒業後伊にもどり服飾関係の会社で経験を積み、2016年、「トライアーノ」を設立。山登り、アクロバット飛行、車など実に多趣味。
1990年生まれ。米国で大学を卒業後伊にもどり服飾関係の会社で経験を積み、2016年、「トライアーノ」を設立。山登り、アクロバット飛行、車など実に多趣味。
スーツ離れが加速するのは「快適じゃない」からだ、と語るのは、今注目を集めるイタリアンブランド、トライアーノのディレクターであるフィリッポ氏だ。
「今私たちは皆心地よさを求めています。ですが必ずしもスーツが堅苦しいわけでもない。快適かつアクティブ、そしてなおエレガントでいられる、そんなスーツがあるべきだと作りました」。
フィリッポ氏の母親がイタリアでテクニカルファブリックの工場を経営し、世界的ヨガブランドやスポーツブランドへの生地提供を行っている。現在トライアーノは同工場とタッグを組み、ウールに見える転写プリント技術や縦横斜め方向に延びるストレッチなど、ハイテク素材を用いた新型スーツを発信しているのだ。
「この良さを伝えるべく考えた結果、これを着用してモンブランを登ることに。キリマンジャロとマッターホルンも登頂しました。ここまでできるスーツがある、と示したかったんです」



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