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ホテイの焼き鳥缶詰 炭火にこだわり50年、味も6種に

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日経クロストレンド

缶詰の生産量日本一を誇る静岡県。マグロやカツオを使ったツナ缶が代表的だが、焼き鳥缶詰という一風変わった商品を主力とするのがホテイフーズコーポレーション(静岡市)だ。他社と同様、もともと輸出用のツナ缶を主力としていたが、高度経済成長期に人件費の上昇や原材料であるビンチョウマグロの価格高騰で、別の活路を模索。安定的な供給が見込める鶏肉を使った焼き鳥の缶詰を1970年に発売した。これがヒットし、あっという間に看板商品に。2020年は発売から50年を迎える節目の年となる。

市場に定着した焼き鳥缶詰だが、開けるだけで食べられる手軽さや、長期間常温保存できる点ばかりに注目されてきた。そのため、40~50代の男性が酒のつまみとして購入する商品というイメージが付いている。08年以降、ガーリックペッパー味や柚子(ゆず)こしょう味、うま辛味などのラインアップを増やし、おかずとしても食べられる点を訴求。「おつまみとおかずの比率がようやく半々くらいになってきた」(大木泰人販売部長)。販売数量を伸ばすためにはさらなる食用シーンの開拓が不可欠で、最近は味噌汁の具やタンドリーチキンなど、アレンジレシピの提案にも力を入れているところだ。

20年3月には、6つ目のフレーバーとして「やきとり塩レモン味」を追加。これまでの商品よりもあっさりとした味付けで、パスタとあえるなど料理の具としての利用にも適しているという。

新たなターゲットとして狙うのは女性や若者だが、缶詰には保存食のイメージが強く、味や品質に関心を持つ人は少ない。「缶詰は120度の蒸気で殺菌して密封しているので、実は保存料や防腐剤は一切使っていない。しかしあまり知られていない」とホテイフーズの山本達也社長。しかもやきとり缶詰は中身も本格派。50年前から100%国産鶏肉を用い、しかも本物の炭を使って焼いているという。しかしその特徴を伝えられているとは言えなかった。缶詰は封を開けるまで中身を見ることができないし、パッケージで伝えられる情報量には限界がある。

そこでホテイフーズが19年5月から始めたのが、静岡県富士市にある富士川工場の一般公開だ。現在は新型コロナウイルスの影響で受け入れを取りやめているが、20年2月までで15件89人が訪れたという。数だけ見ればそれほど多くないが、毎週火曜日の1回だけ、しかもマイカーがないとアクセスが難しい立地であることを考えれば、善戦していると言えるだろう。

「もともと、工場の内部を広く公開するのはタブー中のタブーだった」と山本社長。工場見学は地域の小学生の社会科見学にとどめてきた。しかし、商品の安全安心を伝えようと、商品がどう作られるのかを紹介するテレビ番組の取材を受けたのが転機になったという。何度か取り上げられるうちに「番組を見た消費者から『本当に炭火で焼いているんだ』という反応が返ってくるようになった。メーカーとして一番伝えたい特徴が、ダイレクトに伝わる方法だと気づいた」(山本社長)。

実際に炭火で焼いている工程をきちんと見せる

一般消費者の工場見学受け入れに当たっては、見学ルートを整備。目玉として、炭火焼きの工程をガラス越しに見られる小部屋を新設した。専門技術を有する「炭火焼き職人」が手作業で火の強さを調節する様子を間近に見ることができる。商品の一番の売りを伝えようという思いが込められている。

その他、ホテイフーズが受託生産している伊藤園のペットボトル飲料「お~いお茶」の製造ラインも案内。ペットボトルの成型から、充填、包装までの一連の工程を見ることができる。工場紹介のDVDの視聴、2つの製造ラインの見学を合わせて1時間ほどの所要時間という。

最近は、既存顧客により深く商品やサービスを理解してもらう「ファンベースマーケティング」の考え方も広まっている。工場見学は、その1つの手段になる。19年から20年にかけて、中村屋の「中華まんミュージアム」(埼玉県入間市)、アサヒ飲料の「『カルピス』みらいのミュージアム」(群馬県館林市)など、工場に併設された展示施設が次々とオープン。話題を呼んでいる。

立派な施設を造り、多くの観光客を呼び込むのも効果的だが、ホテイフーズのような地道な取り組みも1つの選択肢になり得る。

(文・写真:日経クロストレンド 佐藤嘉彦)

[日経クロストレンド 2020年4月10日の記事を再構成]

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