Men's Fashion

もはや春夏だけじゃない 「通年モヘア」の究極スーツ

トレンド

2020.4.28

MEN'S EX

一時のトレンドに終わらない普遍性を備えつつ、一目で際立つ存在感を醸し出すスーツ。これが“ストロング・ベーシック”の本領となるわけだが、それを生地で表現するなら、筆頭格は間違いなくモヘア混だ。バキッとしたハリコシに、華やかでありながら悪趣味に見えない光沢。一方、ハードな繊維ゆえシワになりにくくケアが簡単であるため、実用性も申し分ない。そのうえドライな肌触りゆえ高温多湿下でも非常に快適だ。




春夏のイメージがあるモヘア混スーツだが、温暖化の進む昨今なら真冬以外は十分着用可。ウインターモヘアとよばれる生地もあるとおり、クラシックの文脈に照らし合わせても決して無粋な選択ではない。ある程度重さがあるものを選べば、3シーズンスーツとして抜群の汎用性を発揮するのだ。今、改めて注目したい素材である。

Memo モヘア混生地は“ストロング・ベーシック”の典型例

【 品格 】美光沢がもたらすエレガンス

輝くような光沢がモヘア最大の持ち味。そのドレッシーな佇まいゆえ、フォーマルなシーンまでカバーすることができる。

【 機能 】仕立て映えと耐シワ性

反発力のある生地に織り上がるため、胸回りなどに抜群の立体感を生むことができる。さらにシワにも強く、長時間着てもパリッとした佇まいを保持。

【 普遍性 】トレンドに左右されないベーシック

モヘア混スーツは非常にクラシックなイメージのある服。それゆえ流行り廃りとは無縁で、時代を超えた王道スーツとして着用できる。

DORMEUIL(ドーメル )
Point:ドレスアップが抜群に映える!

サマーモヘアの大定番として名高い「スーパーブリオ」を採用。生後1年未満のヤギから採れるキッドモヘアとウールのミックスで、ハリコシとともに柔らかさも備えるのが特徴だ。ドレッシーな光沢も特筆すべき魅力。60%モヘア+40%ウール。 44万8000円~〈オーダー価格〉(ドーメル 青山店)

シャツ3万6000円/アヴィーノ ラボラトリオ ナポレターノ(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店) タイ1万6000円/フランコ バッシ(ビームス 六本木ヒルズ) チーフ4800円/フランコ バッシ(ストラスブルゴ)

SOVEREIGN(ソブリン)
コーディネートは クラシックに徹するのが定石

基本の紺無地も、モヘア混ならではの仕立て映えで存在感満点のスーツに。こちらは御幸毛織の「チャンピオンモヘア」を採用。最高級の原毛を使用し、しっかりしたウェイトに織り上げることで、3シーズン着用できるバランスに。モヘア60%+ウール40%。 11万円(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店)

タイ3万2000円/シャルべ、シャツ5万3000円/フライ、チーフ4800円/フランコ バッシ(以上ストラスブルゴ)