筑駒生が文化祭で学ぶ裏方としてのリーダーシップ筑波大学附属駒場中学・高校(上) 教育ジャーナリスト・おおたとしまさ

文化祭仕様に衣替えした筑駒の校門=筑波大学附属駒場中・高等学校提供
文化祭仕様に衣替えした筑駒の校門=筑波大学附属駒場中・高等学校提供
東京大学の合格者数で圧倒的な強さを誇る筑波大学附属駒場中学校・高等学校(筑駒、東京・世田谷)。勉強だけでなく、音楽祭などの学校行事に力を入れているのも特徴だ。行事の運営を通じて、生徒に真のリーダーシップとは何かを学んでもらう目的もあるようだ。教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏が訪ねた。

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音楽祭、体育祭、文化祭が3大行事

筑駒には3大行事がある。6月の音楽祭、9月の体育祭、11月の文化祭だ。

音楽祭は、クラス対抗の真剣勝負で行われる合唱コンクール。時期的にも「クラスの団結を強める機会」とある生徒は言う。筑駒は男子校。男子100%の歌声が、人見記念講堂に響き渡る。

体育祭は2日間にわたって開催される。中学は縦割り3色、高校は縦割り4色でのチーム対抗。生徒たちの頭髪は、各チームカラーに染まる。グラウンドや体育館など複数の会場で複数競技が同時並行で行われるいわゆる「オリンピック形式」で実施されるのが特徴だ。

部外者も参加できるのが文化祭だ。3日間で1万6000人ほどが訪れる。クラスや部活単位で「デコ(デコレーションの略)」と呼ばれる企画を発表する。高2までは各クラスで1つのデコを出すのがマスト。リニアモーターカーの展示をしたり、知育番組「ピタゴラスイッチ」に登場するような大がかりな装置を制作したり、模擬カジノを開催したり、脱出ゲームをしたり、演劇や映画を披露したりする。デコは審査の対象とされ、優秀賞などが表彰される。

高3だけは役割が違う。「ステージ」「コント」「演劇」「食品」「喫茶」「縁日」の6班に分かれ、文化祭をトータルプロデュースする。簡単にいえば、「演劇」「コント」「ステージ」は文化祭を盛り上げてお客さんを増やす部門、「食品」「喫茶」「縁日」はお金を稼ぐ部門だ。

「ステージ」は、テレビ番組でいえばバラエティーみたいなもの。「ミス筑駒」は男子校の文化祭の鉄板ネタだ。「コント」はお笑い番組。「演劇」はドラマだ。筑駒きってのエンターテイナーたちが会場を沸かす。

「食品」は、いわば買い食いコーナー。カレー、クレープ、タピオカなど、毎年内容は変わるが、女子高生のニーズは外せない。「喫茶」では、パンケーキやフレンチトースト、スープなどの食事が出される。「縁日」には、射的、UFOキャッチャー、音ゲー(リズムに合わせて体を動かすゲーム)などがある。UFOキャッチャーや音ゲーは生徒の自作。あまりのレベルの高さに、「筑駒の文化祭。これ生徒が自分たちでつくっちゃったんだって。筑駒ハンパねー」というようなコメントがSNS(交流サイト)で毎年のように見られる。

文化祭での高3生の活躍に憧れて筑駒を目指すと決める中学受験生も多い。

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