転職に強い「新規事業のプロ」 経験を積むステップエグゼクティブ層中心の転職エージェント 森本千賀子

新規事業開発チームでリーダーを務めた実績は転職先での期待が大きい 写真はイメージ =PIXTA
新規事業開発チームでリーダーを務めた実績は転職先での期待が大きい 写真はイメージ =PIXTA

転職エージェントとして、日々、企業から人材採用の相談を受けていて、近年、業種や企業規模を問わず、ニーズが高まっていると感じるのは「新規事業開発に携わる人材」です。今後も企業を取り巻く変化のスピードは加速していく見通しで、新規事業を生み出せる人材のニーズが尽きることはありません。つまり、「新規事業をつくれる人」になれば、転職市場での価値が高まり、強いキャリアを築くことができるということです。

大手企業においては、少子化に伴い、国内マーケットが縮小し、最新テクノロジーを駆使する企業が台頭するなか、既存事業だけでは成長どころか、生き残りも危うい状況です。新たな収益の柱を作るため、新規事業の開発に乗り出しています。

「デジタルトランスフォーメーション(DX)」を推進する部署やプロジェクトを立ち上げ、既存事業と最新テクノロジーを組み合わせて新たな価値を生み出そうとする動きも活発です。一方、最新テクノロジーを活用して新たなプロダクトやサービスの創出に取り組むスタートアップ企業も存在感を強めています。こういった企業では新規事業の開発経験を持つ人材を求めています。

では、「新規事業を創れる人」になるためには、どんな要素が必要なのでしょうか。実際、私が新規事業開発の現場で目にしてきたことを踏まえ、お伝えします。

大手企業内で新規事業開発に取り組む際のポイント

大手企業の間で、新規事業提案制度を設ける動きが広がっています。その目的として、新しい事業の柱を創るということももちろんありますが、社内の活性化、社員の発想力・企画力・プロジェクトマネジメント力などを育成しようとする狙いもあるようです。大手企業で働く人たちにとっては、新規事業部門に配属されなくても、新規事業開発に取り組む機会が増えているといえるでしょう。

一昔前であれば、自分の手で一から事業を生み出そうとすると、自身で起業するかベンチャー企業の創業メンバーになるかという選択肢しかなかったものです。でも、今では大手企業内でも事業開発の「疑似体験」ができ、スキルを磨くチャンスがあるということです。

では、こうした「新規事業提案制度」の機会をうまく活用し、成果につなげるためにはどんなことを意識すればいいのでしょうか。

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