目の不調、でもコロナで病院は… 迷い払う知人の一言


コロナ自粛が続いている。みんなで頑張り抜いて、一年後には笑えるようになっていたいものだ。とにかく今はガマンの時。

そんな最中、ある晩突然に左目に違和感を覚えた。痛みやかゆみといった感覚的なものではない。ベッドに入って明かりを消した時、目尻の縁に、まるでガラスの破片がキラキラしているような光が見えたのだ。それは、一度視線をまっすぐに戻してからスッと右に動かした時だけ光る。

変だな。明日にでも病院に行こうかな。

だが、コロナ感染のリスクを考えると気が進まない。痛みがあるわけではないし、もう少し様子を見ようか。

二日後、しばらく会ってなかった知人から時節の挨拶のメールが来た。なんとなく、たわいのない会話の中に、話のつなぎくらいの気持ちで自分の目のことを挟んだら、

「美保ちゃん、すぐ病院に行って」

と返信が来た。コロナを心配していると伝えると、

「コロナは人から間隔を置いて、手で顔を触らないように注意すれば予防できるよ。でも目は手遅れになったら大変。実は、私は間に合わなかった経験があるの」

知らなかった…。いつも活動的なところが魅力のこの人が。 

個人的な話なのに、私の背中を押すために打ち明けてくれたことが、ありがたかった。

翌日、病院に行った。幸い経過観察だけで大丈夫ということになったが、突然症状が悪化したら、すぐに来てくださいとの事だった。早めに来て良かったのだ。

知人にお礼を言いたい。いつもならグルメな彼女を食事に誘っているところだが、それも今はかなわない。ならば、どうやったら感謝の気持ちを伝えられるだろうか。