失ったものを音楽で取り戻すことができる

新型コロナウイルスは世界中で猛威を振るっています。でもこんな時だからこそ僕は、希望を歌いたい。(自粛要請やロックダウンで)外出もままならない、誰かと触れ合えないという鬱屈した日々でも、音は人と人とをつなぐことができる。イタリアの市民の方々がベランダで歌った映像がSNSで称賛されたように、目に見えない音楽こそが目に見えないウイルスに打ち勝てるキーかもしれないなと。

もちろん、音楽がコロナウイルスを撲滅できるわけではないけど、失った心や希望みたいなものを音楽で取り戻すことができるんじゃないかと思うんです。アルバムには、そういったメッセージも宿っていますし、そういった意味で図らずも今の時代を象徴するような作品になりつつあるのかなとも感じています。この作品が世に放たれ、どう響くのか僕自身も感じられればと思います。

「こんな時だからこそ僕は、希望を歌いたい」

「今、欲しいもの」ですか?(しばし考えてから)花粉症がひどいので、今ここに大量のティッシュペーパーが欲しい(笑)。モノへの思い入れを語るコンテンツにそぐわないかもしれないけど、様々な活動をすればするほどモノへの執着心が薄れていきます。それは、僕だけに起きている変化ではないと思うんです。音楽のデジタル化もその一環だと思いますし、物質から非物質へが時代の流れなのかなと思いますね。

アルバム「Holy Nights」がリリースされた時「どう世間に響くのか僕自身もとても興味深い」と語るMIYAVIさん
MIYAVI:1981年生まれ、大阪府出身。2004年にメジャーデビュー。「SAMURAI SESSIONS」シリーズでは、三浦大知やVERBALなど、様々なジャンルのアーティストとコラボ。4月22日にLDHマネージメント移籍後初となる12thアルバム「Holy Nights」をリリース。

(文 橘川有子、写真 藤本和史)

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