仕事がはかどる リモートオフィス選び6のポイント人と情報をつなぎ社会を変える(下)コネクタ、kipples代表、日比谷尚武

パラレルワークでもそうでなくても、時間に代わる労働対価の測定方法はまだ発明されていません。定量的に測定しやすい業務や、機能的に定義しやすいモノを作り上げる仕事ならまだ評価はしやすいですが、コンサルティングや企画などアウトプットが目に見えにくい業務だったり、新しすぎてまだ対価を定義しにくい仕事であったりすると、発注元と請け手の合意に委ねられることが多く、交渉力によって成果の定義が左右されることになります。

そうなると、極端な言い方かもしれませんが、事情に疎いクライアントに対する「目くらまし」が上手な人が生き残る場面もちらほら見受けられます。裏を返せば、価値がある仕事をしても「プレゼンテーション力」「交渉力」がないと対価を得られません。それは本当に「時間給」より幸せなのでしょうか。

課題を「ビジネスチャンス」と捉える

懸念しているのは、価値の算定をしにくい、ということだけではありません。変化の激しい世の中で、変化に対応する術としての「知」が価値をもつのは納得できます。企業は常に知を仕入れる仕組みづくりが必要でしょう。では知を提供する側の視点ではどうでしょうか。

一時的に知の供給者である個人が、時間ベースの成果以上の価値をもたらして、もうけることは可能かもしれません。しかしその先には、常に知のアップデートを続けるか、「寿命の長い知」を扱うか、もしくは「手あかのついた知」でもありがたがってくれる市場を探し続ける必要があります。知の供給者も油断はできませんし、学び続けなければならないということです。

パラレルワーカーとしてバー経営者の顔も持つ(東京・渋谷)

また、パラレルワーカー(で正規雇用についていない場合)は、社会保障や瑕疵(かし)担保など、会社員であれば会社に守ってもらえるリスクに対して、自分で担保しなければなりません。これは独立して会社を離れた人が最初に直面し、焦る部分かもしれません。

少し後ろ向きのことばかり書きましたが、要は「新しい働き方」には懸念もあるということなのです。でも悲観して立ち止まっているわけにはいきませんし、きちんと課題には目を向けて、一つずつ解決して進んでいくことが重要です。課題に気づいた人たちは、そのギャップを「ビジネスチャンス」と捉えて、新サービスなり提言なりをしています。

パラレルワークに取り組むと、多くの不安に直面するでしょう。しかしそこで、例えばその不安を軽減できるようなサービスを生み出し、課題解決のためにどう動けるかを考えて将来に期待をもてれば、自分だけの「新しい働き方」が手に入ることでしょう。

リモートワークへの関心の高まり

パラレルワークという働き方が今後増えていくことが予想される中、新型コロナウイルスの感染拡大にともなって関心が高まっているのがリモートワークではないでしょうか。

新型コロナウイルスのようなケースにおいてリモートワークをする目的は、感染経路の遮断ですから、厳密に言うと在宅勤務が理想です。しかし、私の場合は完全に自宅にこもって仕事をするということが現実的ではありません。自分にとって最適な仕事場を自分で選ぶ必要があります。

今こそ始める学び特集
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら
注目記事
今こそ始める学び特集
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら