新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、会社に行かずにテレワークをする人が増えている。となると気になるのは、運動不足だ。フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さんは、「最も気をつけたいのは、体を動かさないことによる糖尿病リスクの上昇」だという。そこで、自宅でできる血糖値を下げるためのエクササイズを教えてもらおう。
自宅で座ったまま仕事をすると糖尿病リスクが上がる!?
多くの企業で社員が在宅で仕事ができるようになった。確かにPCとネット回線があれば、さまざまな業務やオンラインでの打ち合わせも可能になる。だが、通勤がなくなることによる体への影響は侮れない。
「会社に行くためには、歩いたり、駅の階段を上ったりと、ある一定の運動量が必要になります。また、お昼を食べにオフィスの外に行ったり、お客さんのところに出向いて打ち合わせをすることも、体を動かすことにつながっていました。それがテレワークでは、まったくなくなってしまっているのです」とフィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さんは指摘する。
中野さんは、テレワークで最も心配なのは、食事後に血糖値が高い状態が続き、糖尿病リスクが上がってしまうことだという。
「テレワークでもみなさん普通に食事をするでしょう。食事をすれば、血液中のブドウ糖の濃度が上がります。普通は2~3時間で血糖値は自然に下がりますが、 体をまったく動かさなかったり、糖質を取りすぎていたり、肥満があったりすると、血糖値はなかなか下がらず、血管にダメージを与えてしまいます。この『食後高血糖』の状態を放置すると、次第に糖尿病へと進行してしまいます」(中野さん)
新型コロナウイルス感染症が拡大するなか、中野さんは「自宅でどんな運動をすればいいですか?」と聞かれることがとても増えたという。そんなとき、中野さんが必ずお勧めするのが、これから紹介する「血糖値を下げる5分間エクササイズ」だ。