2020/4/4

いきいき職場のつくり方

生活のスタイルを確立することも大切です。心身が疲れていると頑張れなかったり、ミスが増えたりしてしまいます。よく眠れているか、休みは取れているか、飲酒量が増えていないか――など、生活スタイルが崩れていないか気をつけてください。

会社としても入社1~2年目の若手社員の体調管理には注意が必要です。新人ならではの責任感の強さや、上司の期待に応えたい、同期に負けたくない――といった気持ちから、頑張りすぎて体調を崩す例も少なくありません。

上司は新人それぞれの得手不得手や能力を見極めて、仕事の内容やその量を指示することが求められます。その際、部下との関係が一方的なものになっていないかどうか、注意することが必要でしょう。

「すべて自分の責任」

IT企業に勤める23歳男性の事例です。

入社からまもなく1年というころ、上司の勧めで産業医と面談しました。毎日夜遅くまで仕事で、2カ月ほど休みなしの状態が続いたといいます。集中力や気力が落ちて、以前はできた仕事ができなくなってきたと話していました。自分の仕事がはかどらないため、同僚に迷惑をかけていることを気にして、「すべて自分の責任」と自らを責めていました。

上司や同僚など周囲に相談できる人はいないのかと聞くと、「自分のことを否定されるのではないかと思うと相談できない」とのことでした。特に上司については「あたりが強く、怒られてしまうのではないかという不安が大きかった」と話していました。

倦怠感が強く、腹痛や胸の痛みなど体調不良を訴えていることから、1カ月休職することになりました。

新人にとって上司は大きな存在。なかなか相談しづらいかもしれません。しかし、仕事上のささいな悩みを、放置しているとそうした問題が積み重なり、結果的に八方ふさがりになってしまうこともあります。

50人以上の事業所に義務づけられている社員の「ストレスチェック」でも「同僚の支援」や「上司の支援」が重視されるように、職場ではなによりもコミュニケーションが大切です。仕事のことばかりでなく世間話も含めて、気軽に話ができるような環境づくりに職場をあげて取り組む必要があります。

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