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つらい生理なら婦人科を受診 鎮痛剤は痛くなる前に

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NIKKEI STYLE

女性に毎月訪れる生理。ナプキンを頻繁に交換したり、服の汚れに気を付けなければいけなかったりという煩わしさに加えて、おなかの痛みや経血量の多さに苦しんでいる女性も多くいます。では、生理がつらいときはひたすら我慢するしかないのでしょうか? 産婦人科医の高橋怜奈さんに、生理がつらいときの対処法について聞きました。

「生理がつらい」 婦人科を受診してOK

「生理痛がつらいときは、その原因を調べることが第一です」という高橋さん。生理痛は、経血が排出され子宮頸(けい)部を通るときや、経血を押し出すために子宮が伸縮するときに起こるため、ある程度の痛みやおなかが張る感じは誰にでもあるのだそう。「ただ、痛くて歩けない、仕事ができないなど日常生活に差し障りのある痛みは、病気が原因かもしれません。痛くてつらい人は、すぐに婦人科を受診して検査してもらうべきです」

生理期間中ではないのに出血が続いたり、生理の痛みが重かったりするケースでは、子宮がんなどの深刻な病気が進んでいることもあると高橋さん。エコー検査で異常が見つかることもありますが、中には、検査では分からない子宮内膜症が生理痛を引き起こしていることもあるそうです。

子宮内膜症は、子宮内膜と似た成分が卵巣や子宮の外側の壁などにできてトラブルを起こす病気。他の臓器と子宮の癒着や、卵管通過障害につながり、重い痛みや不妊の原因になることも。おなかに開けた管から体内を見る腹腔(ふくくう)鏡や開腹手術をしなければ見つからないケースもあるため、気づかずに子宮内膜症になっている女性も、かなりの数、存在するだろうと高橋さんは言います。

「エコーで異常が見つからないので問題なしと見過ごされてしまうケースもあり、危険です。生理痛や、排便時や性交中の痛みがあるときは医師とよく話し合い、自覚症状から子宮内膜症の疑いがあると判断して、すぐに治療を開始すべきだと思います」と高橋さんは言います。

婦人科にかかるときは、「生理痛がひどい」「出血量が多い」という相談をすればOK。受診する本人が気にならなければ、生理中でも検査は受けられるそうです。子宮頸がん検査をするときは経血によって精度が下がることもあるので、生理期間中は避けるほうが望ましいそうですが、不正出血が続いて受診をためらっているうちに、病気が進むことも。出血があるときでも、思い立ったらすぐに受診をしてほしいと、高橋さんは強調します。

月経困難症は病気 ピルの健康保険適用も

では、婦人科で生理が重いことを医師に相談したら、どのような治療を受けられるのでしょうか。「検診で明らかな異常や病気が見つかれば治療を行います。そうでなければ、10代から30代の女性で特定の病気などの禁忌がない人には、低用量ピルの服用を勧めます」

生理の出血は、毎月の排卵後に子宮内膜が厚くなり、卵子が着床しなかった子宮内膜が剥がれ落ちることで起こります。その際に、子宮内膜からプロスタグランジンというホルモンが出て、経血を外に出すための子宮収縮を促すことが主な痛みの原因です。低用量ピルは、子宮内膜を薄くすることでこのプロスタグランジンの排出を抑制。また、子宮内膜が薄くなることで子宮頸部を通る経血の量が減り、生理痛が緩和されるそうです。

「生理痛が重くて私生活に支障をきたしたり、仕事のパフォーマンスに影響が及んだりしたら、それは月経困難症という病気です」と高橋さん。月経困難症と診断されると保険が利くため、ピルの種類によっては健康保険内で処方してもらえるそうです。

「ピルは子宮内膜を薄くするので、子宮内膜症の発症や悪化も防げます。今は、昔より女性の出産回数が減り生理の回数が多くなったため、子宮内膜症にかかる人や、子宮内膜症が原因のがんも増えています。ピルを飲める人は、痛みがあってもなくても、生理のコントロールや病気の予防のために服用することを勧めます」

ピルと鎮痛剤の効果的な活用法

高橋さんは、生理中におなかが痛くても、鎮痛剤を飲まないで我慢している女性が多いと指摘します。「私が勤務している大学病院では、生理痛で救急車に乗って運ばれてきたけれども、痛み止めの座薬を入れたらよくなって歩いて帰るというケースが多々あります。薬を飲めば対処できるのに服薬していない女性が多いんです。生理痛で鎮痛剤を飲むのは、月に多くても1週間ほど。一時的に頓用で使用する分には悪影響はありません。むしろ生理痛で日常が妨げられるほうがよっぽど悪影響です。鎮痛剤は痛いときはためらわず使ってほしいと思いますね」

飲み方のコツは、痛くなる前に飲み始めることだそう。痛みがピークのときに飲んでもすぐ効くわけではないため、生理が始まって、1日目、2日目と痛くなってくると分かったタイミングで、朝昼晩と時間を決めて飲んでおけば体がぐっと楽になるはずと高橋さんは言います。

 一方で、「痛み止めを飲まなければいけないほどの生理痛は異常だという認識も持っていてほしい」と高橋さん。「生理休暇というものがありますが、私は、ひどい生理痛があることを前提にした制度は問題だと思います。出勤できないほどの痛みは異常です。仕事を休んで耐えるのではなく、すぐに受診しなければいけない状況だという意識を、企業側も本人も持つべきです」

さらに、高橋さんはこう言います。「現在の日本社会や女性の間には、ピルは生理痛や生理不順を整えるという意味で『マイナスの状態をゼロにするもの』という印象が根付いていますが、ピルは自分で生理をコントロールしたりするなど、むしろ生活を快適にする、『ゼロの状態をプラスにするもの』と考えてほしい。体がつらいからピルを服用するという考え方ももちろん大事ですが、生活の質をより向上させるパートナーとしても使ってほしいです」。正しい知識を身につけて、ぜひ積極的に生理に対処したいですね。

高橋怜奈
女医+(じょいぷらす)所属。東邦大学医療センター大橋病院・婦人科在籍。趣味はベリーダンス、ボクシング、バックパッカーの旅。2016年6月にボクシングのプロテストに合格をし、世界初の女医ボクサーとして活躍中。ダイエットや食事療法、運動療法のアドバイスも行う。

(取材・文 川辺美希)

[日経doors 2019年11月20日付の掲載記事を基に再構成]

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