甲子園で勝つチームは毎試合成長 アナロジー思考の力第2回 アナロジー思考

皆さんは、日本人の食文化を変えたとも言うべき、大阪で誕生した3つの料理(食品)をご存じでしょうか。いかにも大阪らしいコストパフォーマンが売りの料理ばかり。たこ焼きやうどんではありませんよ。答えは、インスタントラーメン、回転寿司、しゃぶしゃぶです。

実は、3つにはもう一つ共通点があります。いずれもアナロジー思考から生まれたものなのです。インスタントラーメンの製法は天ぷらから、回転寿司はビール工場のベルトコンベヤーから、しゃぶしゃぶは仲居さんが布巾をお湯で洗っている様から着想を得たと言われています。

誰しも、アイデアが行きづまったときに、ふと見聞きしたことからヒントがえられた経験があるはず。たとえ話(比喩)をされると理解が深まるのも、原理は同じです。アナロジーを活用することで、思考の幅を広げることができるのです。

アナロジー思考の基本ステップを身につける

極端な話、アイデアに心底困ったら、目に入るものすべてからアナロジーが得られます。ただ、それでは当たり外れが大きいので、もう少し仕事に役立つやり方を紹介しましょう。

はじめに検討したい課題を設定します。たとえば、「誰もが楽しめる新しい市民公園をデザインする」といったように。

次に、その課題を達成することで、「何をしたいのか?」「何が得られるのか?」を考え、目的や本質を明らかにします。公園で言えば、「遊ぶ」「憩う」「出会う」といったキーワードに分解すると、後で考えやすくなります。

ここからがいよいよアナロジーです。「同じような原理・機能・働き・性質を持つものはないか?」「何かにたとえられないか?」を考え、発想のヒントとして使える対象を探していきます。「憩うだったらリビングにあるソファも同じじゃないか」といった具合に。

アナロジーの対象が見つかったら、「そこで何が起こっているか?」「どんな働きをしているのか?」を考え、原理や構造を明らかにします。最後に、それらを、課題を考える上でのヒントにして、アイデアを具体化していくのです。

これが、発案者・中山正和の頭文字をつけた「NM法」です。アナロジー思考を生かした発想法として有名なもので、システマティックに考えられるのが大きな利点です。

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