危機モードの今だから考えたい 転職先選び3つの条件経営者JP社長 井上和幸

転職先企業の存在意義やビジョンを精査

2)ニーズのなくならないソリューションやサービスを扱う業界

企業活動、個人活動を支える基盤となっている事業、通信や生活インフラ、企業活動の根幹を支えている購買・経理・人事・営業販促・情報システムなどをサポートしているソリューションプロバイダーも底堅いですね。転職検討先企業の事業が導入先企業にとって「なくてはならない」「止まると困る」ものかどうかという観点で見てみるとよいでしょう。

一方で、効果があいまいなものや「あればよいかもしれないが、なくても最悪困らない」といったソリューション提供者は、こうした危機モードの時期や景気後退局面では経営が厳しくなりがちです。総じて予算を絞るか止められてしまうからです。

3)環境変化に対応するソリューションやサービスを扱う業界

コロナ禍を受けて、一気にビデオ会議やオンラインセミナーなどが広がっています。電子商取引(EC)・宅配もそうですね。ニュースでは大型ディスプレー(在宅ワーク用)や冷蔵庫(食料買いだめ用)なども売れ行き急増と報道されています。

今回のリモートワーク、家ごもり化の流れに沿った商品やサービス、ソリューションが伸びるのは当然といえば当然のことでしょう。働き方改革にも沿った変化がそこここで起きているように感じます。これを機に次の時代の潮流・底流となるサービスや商品を提供している企業を選択することも、ありでしょう。一方で気をつけたいのは、コロナ禍が過ぎ去ったところで市場がシュリンクしてしまうようなところを、目先の盛り上がりに踊らされて選ばないことです。

3つの観点の「その2」は、「転職先企業のミッション、ビジョンに心から共鳴・コミットできるか?」です。

この緊急事態に、何を青臭いことをと思われるかもしれません。しかし、皆さんがいま転職活動をしているということは、現職のミッションやビジョンへの共鳴とコミットメントが残念ながら乏しいからだと思われます。もし今の勤務先のミッションやビジョンへの共鳴・コミットがあるならば、こうした大変な局面だからこそ、我が社のミッション、ビジョンをしっかり顧客や市場、社会に伝え理解してもらい、それを通じて自社の事業・サービス・商品をひとつでも多く受け入れてもらおうと奮闘しているはずです。

そうでないことは残念なことではありますし、様々な理由があるでしょう。だからこそ、次の新天地では必ず自社のミッション、ビジョンに心から共鳴・腹落ち、コミットし、それを通じたあなた自身のバリューを対象顧客や市場、社会に発揮していただきたいのです。それができずに、あなたがミドルやシニアとしていきいきとやりがいあるビジネスに邁(まい)進できるということはあり得ませんから。

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