危機モードの今だから考えたい 転職先選び3つの条件経営者JP社長 井上和幸

念入りに転職先を選ばないと、短期間での再転職となりかねない(写真はイメージ)=PIXTA
念入りに転職先を選ばないと、短期間での再転職となりかねない(写真はイメージ)=PIXTA

新型コロナウイルス感染症が社会や経済に与える影響は長期化するとみるべき局面に入りました。疾患の流行にとどまらず、時代の大きな局面変化を象徴しているところもあると思われます。国をまたぐ人の行き来、観光・行楽地のあり方、物流の問題、販売方法、そして私たち一人ひとりの働き方・ワークスタイルなどを含めて、これまでの延長線上にない時代の到来に、ミドルやシニアの皆さんは転職活動で何を見極めていくべきでしょうか。

私の担当している回でここ数回にわたって、皆さん自身が何を携えて転職すべきかを紹介してきましたが、これらのことをベースに、転職先選びについて次の3つの観点でのご自身とのマッチ度をしっかり確認することが非常に重要だと、私は考えています。

しっかり見極めたい、転職先企業の業界・市場の将来性

3つの観点の「その1」に挙げたいのは、「転職先企業が属する業界・市場の将来性は十分か? その業界・市場の将来性にあなたは貢献できるか?」です。

2020年3月末時点で新型コロナウイルスの感染防止策は行方の定まらない状況にあります。社会や経済への打撃は深刻なものとなっており、直接的な影響を受けている業界に所属しているミドルやシニアの皆さんが転職活動を本格化していることを、当社での転職相談の増加具合からも、日々、感じています。

短期的な雇用・収入リスクへの対応が喫緊の方もいて、速やかなサポートにも努めていますが、こうしたときこそ「中期的な身の置き所」を考える絶好のチャンスでもあります。それを織り込んだ転職活動をぜひしていただきたいと願っています。例えば次の3つの観点があるでしょう。

1)生活に欠かせないサービス・商品を扱う業界

食べることや生理的ニーズ、基本的な生活行動に欠かせない業界は、今回のような事態や景気の波に左右されにくく、中長期的な安定性の観点からビジネス環境の底堅さを改めて認識できます。経済バブルに乗ずるという刺激や大もうけのようなこともない代わりに、バブルクラッシュでもボラティリティー(変動性)が小さい。このセクターには成熟した中堅・中小企業、レガシーな(地味めの)企業が多く、好景気の時期には人気が薄いことが多いのですが、今後という意味では改めて注目してみてほしいです。

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