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麻婆や香菜も相棒 今旬シングルモルト、多彩な楽しみ

「リバヨン アタック」の「四川麻婆豆腐」(980円・税別)。3種類の豆板醤を用いている。合わせるのは、「タリスカー スパイシーハイボール」(700円・税別)
「リバヨン アタック」の「四川麻婆豆腐」(980円・税別)。3種類の豆板醤を用いている。合わせるのは、「タリスカー スパイシーハイボール」(700円・税別)

バーカウンターでナッツをつまみながら、ゆっくりグラスを傾ける――。かつては、シングルモルトウイスキーといえば、そんなふうに楽しむものと相場が決まっていた。ところが、その世界に変化が訪れている。近年、「シングルモルトウイスキーと料理のマリアージュ」が注目されているのだ。

こうした考えが出始めたのは2008、09年ごろだと、MHD モエ ヘネシー ディアジオのシングルモルトアンバサダー、ロバート・ストックウェルさんは振り返る。ウイスキーエキスパートである同氏は、シングルモルトの魅力を広めるべく様々な活動を行っているが、当時はウイスキーをソーダで割ったハイボールがブームになり始めていた頃。居酒屋などで料理とハイボールを楽しむ人が急増する中、シングルモルトについても、料理とのマリアージュについて話してほしいという依頼が増え始めたという。

シングルモルトと料理のマリアージュは日本ならではの発想で、「本場スコットランドでは『ウイスキーと合わせるなら、もう一杯、ウイスキーを飲めばいいさ』と言われそう」と笑うストックウェルさん。前例のない中、自宅で料理を作っては自分がコレクションするウイスキーと合わせてみたという。

「実はウイスキーと料理のペアリングは難しくありません。ワインのような酸があまりないため、料理の酸味を考慮することなくペアリングができるからです。ぶっちゃけ合わないものはない。でも、『どんぴしゃ!』という食材や料理を見つけるとうれしいですね」

ストックウェルさんは、東京・板橋にウイスキーも提供するブリュワリーバーを併設するクラフトビールの醸造所「東京エールワークス」を経営。「東京エールワークス」では、ウイスキーのチェイサーとなるビールも醸造している。バーでは、生を提供。左は「フラゴン・フィラーESB」、右は「ブラスダ・デュー」(いずれも、パイントグラス1100円・税込み)。そのほか、持ち帰り用瓶ビール(700円・税込み)も販売

例えば、スコットランドのシングルモルトと料理とのマリアージュはこんなかんじ。スカイ島に蒸留所を構えるタリスカーには、インドカレーやサンショウを使った料理。タリスカーの持つ、黒コショウを思わせるスパイシーな味わいが互いを引き立てるからだ。

一方、ハイランド地方のグレンモーレンジィは、フルーティーな味わいのため魚料理との相性がいい。スモーキーなアイラ島のアードベッグには、エスニック料理など香菜(シャンツァイ:パクチー、コリアンダーともいう)を使った料理が好相性。「クセが強いお酒なので、料理もクセがあるものがいいのではと試してみたら、すごく合った」とストックウェルさんはうれしそう。「どんぴしゃ!」の瞬間だったのだろう。

香菜を使った料理がシングルモルトに合うとは驚きだ

本格四川料理が売りの東京・日本橋の「リバヨン アタック」は、まさにサンショウとタリスカーのマリアージュが楽しめる店だ。ウイスキーを40種以上そろえる同店がタリスカーとのマリアージュを薦めるのは、看板料理「四川麻婆豆腐」。

「リバヨン アタック」のシェフ、人長良次さんが毎年四川で買い付けるフレッシュな花椒(日本のサンショウの近縁種)を用いた一品である。料理がしっかり味わえるよう辛味は抑えめ。滑らかな絹ごし豆腐を用いているため上品な口当たりで、最後にピリッとした辛さと花椒からくる舌のしびれがほんのり残る。

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