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ユーチューブ 大人にはわからない「空気感」のヒミツ

学生消費 裏からみると…(3)

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NIKKEI STYLE

チャンネルといばテレビではなくユーチューブを思い浮かべる人は、U22世代に多いのではないだろうか。特に10代はテレビの視聴時間にネット動画の視聴時間がかなり近づいている。憧れの職業の上位にユーチューバーがあがる時代。ユーチューバーを支援する作家、すのはら氏(24)に、U22世代の目と耳をジャックする秘密を聞いた。

「好きなことで生きていく」

自身も24歳と、ほぼU22世代のすのはら氏。21歳の頃からユーチューブ作家を名乗っている。「僕はユーチューブが好きで、テレビは嫌いだったんです。予定調和にせざるをえないテレビより、何が起こるのかわからないユーチューブのほうが好きでした。だから、ユーチューブ作家という仕事を自分でつくってしまったわけです」。職業や生き方の選択の幅が広がる世の中にあって、「好きなことを自分で選択して、それだけをやればいいと思うんですよね」と言い切るすのはら氏の仕事観は、ユーチューブの世界観と一致する。数年前にCMで流されて話題になったユーチューブのキャッチコピーも「好きなことで生きていく」だった。

すのはら氏にユーチューブ作家の仕事を説明してもらった。「ユーチューバーと一緒に企画をつくるほか、企業のチャンネルの企画や運用、コンサルティングなどが主な仕事です。クリエーターであるユーチューバーの個性を徹底的に理解した上で、客観的な視点からアドバイスをします。どのようなコンテンツが表示されやすいのか、ユーチューブのアルゴリズムを読み解くことも重要な仕事です」。

ユーチューブといえば、企画、出演、撮影、編集のすべてを一人でこなす個人プレーを想像するだろう。しかし、すのはら氏によれば、いまやそれぞれの分野のプロが集まり、チームで人気ユーチューバーや企業のチャンネルをプロデュースする時代になっている。だからこそ、U22世代の貴重な時間争いでテレビに迫る勢いを見せているのだろう。

総務省の2018年度の調査によると、10代の平日の動画視聴時間は、テレビ系動画に83.3分を費やしているのに対し、ネット系動画は62.8分とかなり近づいている。20代はテレビに122.3分、ネット動画に48.6分、30代はテレビ141.3分、ネット動画は21.0分だった。

テレビ番組風ではうけない

なぜ、年代が若いほどネット動画を見る傾向が鮮明なのだろうか。「僕の世代は小中学生の頃からずっとユーチューブをファンとして見ていて、空気感が分かるんです」とすのはら氏は説明する。「生まれたときからネットがあり、青春時代をユーチューブと育ってきていて、大人にはわからない空気感がある」という。

「空気感」という言葉の通り、ユーチューブ特有の「何か」を誰にでもわかるような言葉にするのは難しいようだ。「なんとなくその空気感がわかるんですよね……」。

先ほど、いまやユーチューブは様々なプロがあつまってつくりだす世界になったと書いた。それと矛盾するようだが、ユーチューブでは、いかにも完成度の高いテレビ番組風のものをつくっても、なかなかウケないのだ。スマートフォンで毎日見るうちに、視聴者にとってユーチューバーは普段から会っている「友達」のように存在になってくる。コメント欄でやりとりさえできる。テレビとの違いは絶妙な距離感であり、これが難しい。

ファンはアクティブだ。オフ会を開くと、ユーチューバーによっては数千人があっという間に集まることもある。それも、スターが壇上から語るというスタイルではなく、一緒に交流するというスタイルが好まれる。

一方で、この距離感をきちんと維持できないと、ファンとの関係も構築できない。企業がチャンネルを立ち上げたときに陥りがちな失敗の芽は、ファンと出演者(=ユーチューバー)の距離感にあると言えよう。

距離感が近いゆえに、うまくいかないスパイラルに陥ることもあるという。「なんかいつもと違う」というコメントが視聴者から書き込まれることさえある。すのはら氏によると、そのようなときはユーチューバー本人が乗り気ではないという。このような少しの変化を読み取ってしまうのが、ユーチューブの視聴者の特徴である。

得意分野に対する本人の熱量がそのまま空気感としてコンテンツに現れるのが、ユーチューブの特徴だ。有名になりたい、お金持ちになりたい……。ユーチューバーになろうという動機は様々だろう。しかし、すのはら氏は強調する。「結局、好きかどうか、そしてやる気があるかどうかなんです」。そしてすのはら氏のような「黒子役」がタレントであるユーチューバーをそっと後押しし、U22世代の耳目を集めていくのである。

常見陽平(つねみ・ようへい)
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。リクルート、バンダイ、クオリティ・オブ・ライフ、フリーランス活動を経て、千葉商科大学国際教養学部准教授。専攻は労働社会学。働き方をテーマに執筆、講演に没頭中。

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