アイデアよりイメージが大事 持ち寄って正解をつくるクリエイティブディレクター 佐藤可士和(4)

イメージをしなければ、身体が動かない。真っ白な頭の状態で、突然、身体を動かすことはできないというのです。やはり何かをイメージし、それを身体で表現する。スポーツとは、イメージを身体で表現するものだ、と言われていました。

すべてはイメージから始まるのです。そして、そのぼんやりとしたイメージを意見としてぶつけあうことで具体化していくのが、打ち合わせの場なのです。

もちろん、いきなり正解を持ってくる必要などまったくありません。正解でなくていいのです。これはどうだろう、あれはどうですか、こんなのダメですか、こんなことしたら面白くないですか、といったとりとめのないイメージでまったく構いません。

そもそも正解などないのが、仕事の世界です。正解はあるのではなく、作るもの。正解のないところに、各々がイメージを持ち寄り、正解を作り上げていく場。それこそが「打ち合わせ」なのです。

POINT
▼ 何も考えないで、いきなり打ち合わせに来てはいけない
▼ イメージできないものは、行動できない
▼ 正解はあるのではなく、作るもの

「アイデア」という言葉を軽々しく使わない

打ち合わせでよく出てくる言葉に「アイデア」があります。アイデアを出そう、アイデアを持ってきてほしい、アイデアを作ろう……。

しかし、このアイデアという言葉は、かなり「重い」言葉であることを認識しておく必要があります。

アイデアがあるか、と問われたら、僕でもドキッとします。アイデアという言葉は、実はとても人に恐怖感を与える言葉だと思うのです。

実際、アイデアと言われると、完璧で、かなり正解に近いような考え方を求められているような気になる人が多いでしょう。面白くないとアイデアではない感じもする。しかし、これでは辛い。もし、最初から面白いアイデアを言わなければいけないとすれば、僕だって辛いです。

よって僕がおすすめしたいのが、アイデアという言葉を安易に使わない、ということです。それよりも、「イメージ」という言葉でやりとりをする。

イメージを持っているか、イメージができているか、イメージはどんな感じか、イメージとしてはどっちの方向か……。このほうが、正しいか正しくないかはさておき、打ち合わせに入っていきやすい。自分の思いも伝えやすいのです。

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