「ユニボール ワン」/にじまず、すぐ乾くゲルインク

三菱鉛筆「ユニボール ワン」。120円+税。黒インクのタイプは、白軸と黒軸の両方が用意されている

三菱鉛筆の「ユニボール ワン」は、新しく開発されたゲルインク「ユニボールワンインク」を搭載した、ゲルインクボールペン。三菱鉛筆はこれまでも、エッジレスチップで細字ながらカリカリした書き味になりにくい「ユニボールシグノRT1」や、世界で初めてセルロースナノファイバーを実用化して滑らかさを向上させた「ユニボールシグノ307」など、新しいゲルインクボールペンの開発に力を入れていた。その最新の成果が「ユニボール ワン」だ。

このボールペン、シンプルな白軸のスマートなデザインも良いが、やはり特長は、そのインクにある。顔料インクを使っても、ゲルインクはもともと水性であり、紙への浸透が油性インクに比べて多かった。そのため、どうしても多少のにじみが起こり、薄い紙では裏写りしたり、インク本来の発色にならなかったりした。

そこで、三菱鉛筆は顔料を粒子の中に閉じこめて、顔料の粒自体を大きくすることで、紙への浸透を押さえることに成功。発色も濃く、裏写りしにくくクッキリした文字が書けるようになった。

にじまず速乾性も高いので、紙やTPOを選ばずに書けるペンに仕上がった。実際、濃い色の紙に書くと、その文字のクッキリさがよく分かる。インクが浸透せず紙の上で定着している様子も見て取れるだろう。黒い紙に黒いインクで書いても、光の当て方次第でしっかり読めるほどなのだ。

色数も多く、線幅も0.38ミリと0.5ミリの2種類が用意されているから、メモには0.5ミリ、手帳には0.38ミリと使い分けもできる。0.38ミリは20色、0.5ミリは10色とインク色も豊富で、しかも大人が使える渋い色がいくつもある。クッキリ書けると、書くときも読むときも見やすく、ストレスにならない。日常使いの筆記具として、早くも手放せないペンになっている。

0.38ミリと0.5ミリの2種類が用意され、0.38ミリは20色、0.5ミリは10色のインク色が用意されている。写真は0.38ミリ。黒い軸を含め、21種類がラインアップ

「PENCO バレットボールペン」/小型でデザイン性も高い

ハイタイド「PENCO バレットボールペン」。3000円+税。シルバーとゴールドがある

最後に取り上げるのは、上記二つとは趣を変えて、ギフトにも使えるコンパクトな油性ボールペンだ。

PENCOは、「マイアミのショッピングモールにある文具店のワゴンセールで見つけた掘り出し物」的なデザインをコンセプトにハイタイドが立ち上げた架空のブランド。ちょっとしゃれた、でもそれだけではない使いやすさもあり、しかも、パッケージが古き良きアメリカの量産品の面白さを感じさせる絶妙なデザインでファンも多い。今回紹介する「PENCO バレットボールペン」も、まず、そのパッケージがカッコいいのだ。こういうワクワクするデザインをさせると、PENCOは本当にうまい。

しゃれたパッケージで、ギフトにも似合う

そのパッケージの中には、小さなペンが入っている。弾丸を意味するバレットが製品名になっているように、流線型の小さなペンだが、キャップを外して尻軸にさせば、書くのにちょうどいい長さのボールペンになるのだ。

ポケットに入れても邪魔にならず、キャップ式だから服が汚れる心配もない。真ちゅう削り出しのボディーはもちろん、各パーツも国内生産で精度も高い。

ギフトにも自分用にも使えて、価格もリーズナブル。リフィルは4Cが使えるので、それこそジェットストリームの替え芯だって入れられる。デザインも機能も、筆記具としてハイクラスの、それでいて雑貨テイストもあふれるボールペンなのだ。

納富廉邦
佐賀県出身、フリーライター。IT、伝統芸能、文房具、筆記具、革小物などの装身具、かばんや家電、飲食など、娯楽とモノを中心に執筆。「大人のカバンの中身講座」「やかんの本」など著書多数。

(写真 渡辺慎一郎=スタジオキャスパー)