コロナで消えた企業との「出会い」 就活は長期戦に就活探偵団

マスクをつけて就活イベントに参加する就活生
マスクをつけて就活イベントに参加する就活生

「説明会がなくなってシューカツができない」。1日に解禁された2021年卒業予定の学生の就職活動。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で会社説明会は相次ぎ中止や延期に追い込まれ、就活生からは悲鳴が上がっている。それに加え今年は「ウェブ説明会・面接」や「東京五輪」など例年にない壁が就活生の前を阻んでいる。今後の就活はどうなるのか。現場のリポートをもとに占う。

(1)新型コロナ 出ばなくじく

「今から始めても十分間に合うと思っていたが……」。法政大3年の女子学生は2月下旬に就活サイトに登録した。周りには3年生になったらすぐに始めた学生が多かったが、「兄が就活がうまくいったので私は大丈夫だと思っていた」。参加できる会社説明会がなくなり、途方に暮れている。

新型コロナの影響で、3月以降に予定されていた合同企業説明会は相次ぎ中止された。「学生優位の売り手市場が続いていただけに就活を楽観視している学生も多い」(大手金融の人事担当者)。業界研究や企業研究をこれからしようとしていた学生にとっては出ばなをくじかれた格好だ。

「学生や企業のために開かなくてはいけないと判断した」

説明会が相次ぎ中止される中、2日から学内の合同企業説明会を開催した学習院大キャリアセンターの淡野健担当事務長はこう話す。5日間にわたって開かれた説明会には約120社が登場し、学生は延べ8200人が参加した。

各教室にはアルコール消毒液に加え、学生証をかざして出席確認できるカードリーダーを設置。誰が参加したのか後からトレースできるようにして、万が一コロナに感染した学生が出る場合の対応に備えた。

参加した経済学部3年の女子学生は「ウェブ説明会だけでは企業のことは深く知ることができない。生で会社の人に質問できるのは本当にありがたい機会だ」と話す。

登壇した大手製薬会社の人事担当者も数少なくなった学生と接触のチャンスに意気込む。「例年3月は文系学生など、弊社を志望していない人にアプローチできる大事な時期だ。今年は合同企業説明会に参加できないので、なんとしても弊社の魅力を伝えたい」

比較的小規模のイベントは現在も一部で開かれている。逆求人サイト「キミスカ」を運営するグローアップ(東京・新宿)は企業と学生のマッチングイベントを3月中に3回開いた。30人程度の学生が数人でグループになって課題をこなすイベントで、その様子を5社の人事担当者が見て、有望学生を発掘しアプローチするというもの。

備え付けの消毒液を使ってもらい、マスクを着用するのが参加の条件だ。各回の応募者数は昨年に比べて2割増えたという。「企業にアプローチすることに飢えている学生が興味を持ってくれるようだ」(同社)。採用コンサルタントの谷出正直氏は「企業が採用活動の途中で計画人数を下方修正するケースもありそうだ」と指摘する。

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