アマゾン「ファイアーTVキューブ」 音声認識は不満今回の目利き 森谷健一氏

今回紹介するアマゾン・ドット・コムの「ファイアーTVキューブ」は、動画配信サービスをテレビで楽しむための機器で、「ファイアーTV」シリーズの最上位機にあたる。対応する動画配信サービスは幅広い。アマゾン自身が提供するプライムビデオ以外にも多くのサービスに対応する。

アマゾン・ドット・コム「ファイアーTVキューブ」

本体は約8.6センチ四方のキューブ型で、テレビとはHDMIケーブルで、宅内のネットワークにはWi―FiかLANケーブルで接続する。操作は付属リモコンのボタンまたは音声アシスタント「アレクサ」で行う。マイクはリモコンと本体に内蔵されており、どちらからでも音声による操作を受け付ける。

本体に話しかければ、リモコンなしでもテレビの電源や音量の調整ができるほか、動画配信サービスで視聴したい動画のタイトルなどを入力するのが簡単になる。また、スマートスピーカー「エコー」シリーズ同様、話しかけて天気やニュースといった情報を得られる。追加アプリ「スキル」にも対応する。

森谷健一氏

本製品+テレビと画面付きエコーを比べると、仕組みは似ているが、できることがかなり異なる。エコーでは、プライムビデオ以外の動画配信サービスの視聴がかなり面倒だが、本製品+テレビなら大変快適だ。4Kという高画質で動画再生が可能なだけでなく、ドルビーアトモスに対応することで臨場感のある立体的な音場を体験できる。もちろん、そのためには対応するスピーカーが必要だが、昨年末に発売されたアマゾンの「エコー・スタジオ」が使える。これを今回は2台で試した。

売り物であるアレクサでの音声認識には不満も感じた。プライムビデオでは「ハリー・ポッター」ではなく「映画 ハリー・ポッター」と発声しなければ正しく認識しない。

リモコンのマイクから話しかけることもできるが、その場合は認識失敗時のフィードバックがない。また、電源と音量以外のテレビ操作は非対応で、チャンネル切り替えなどができないのは残念だ。

本体は1万円台半ば。同機能で安価な製品も存在するが、テレビで動画配信サービスを手軽に楽しみたい人には、本製品の選択が最適解だろう。

(テクニカルライター)

[日経産業新聞2020年3月26日付]

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