白シャツ以外のバリエーションだと、サックスブルー(薄い水色)、ブルーのストライプあたりが間違いありません。また、少し柔らかい場面ならペールピンク(ごく薄いピンク)もきれいです。グレーのジャケットと相性がいいでしょう。

霜降りグレーは汗染みに要注意

パンツはチノパンのような濃いベージュ、ダークグレー、グレーを持っておくと便利です。ただし、霜降りグレーは水分がにじみやすいため、これからの季節は汗染みなどが目立ちやすいです。そこも考えて選んでください。

シャツは白、チノパンは取り入れやすいアイテム(写真はイメージ)=PIXTA

靴は、カジュアル用なら同じひも靴でも「外羽根式」を選択してください。またひも無しももちろんOKですので、履きやすいスリッポンやローファー、サイドエラスティック(吐口にゴムがついているので脱ぎ履きしやすい靴)がおすすめする形です。色はとりあえず黒とダークブラウンを持っておけば不自由しません。

履きやすいローファーもカジュアルに合う靴(写真はイメージ)=PIXTA

ここまでの説明で「地味」と感じるかもしれません。しかし先にもお伝えしたとおり、カジュアルといえど信頼感を得やすい印象を与えることが大切です。それにはカラフルさや遊びに行くようなおしゃれ感はかえってマイナスになります。

色々な方を見ていて、やはり「できる」印象の人は抑えめの色使いで清潔感あふれる装いの人です。カジュアルだからとはしゃいだ色合いや目立つ形のアイテムを身につける人はあまりいません。おしゃれ感を出すときは、ポケットに差し込んだチーフをポイントにしたり、小さなラペルピンや時計のさりげない光沢を生かしていたりします。

いかがでしょうか。テレワークの普及がこの先進んでも、いえ進むからこそあのパソコンのフレームの中に、どんなスタイルで表れるか、その人の「節度」「センス」で差が付きます。

また、今後はもしかしたら「直接対面する」ということが今より価値のあることになるかもしれません。そうすれば、より場面にあった服装の選択力は問われることになります。

服装はその人の印象に大きく、影響します。これから仕事のうえで色々な人に出会うでしょうが、そのときにあなたの人となりを相手に伝えるのはまず服装なのです。

適切な節度、清潔感を表現できることはビジネススキルのひとつです。成功するカジュアルを意識してください。

丸山ゆ利絵
 ホテル西洋銀座やアークヒルズクラブなどを経て2010年、経営者などに「ふさわしい存在感」の演出方法を助言するコンサルティング会社、アテインメンツ(大阪市)を設立、代表に就任。15年、ビジネスマンに正しいスーツの着方を指南する「スーツ塾」を開講。 著書に「『一流の存在感』がある人の振る舞いのルール」(日本実業出版社)など。

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