担任の出欠確認が新鮮だった。「辻は3限から来ました」と言うと、担任が「はよこいよー」。それで終わりだった。

授業では知識の詰め込み式ではなかったのが良かったですね。当時の甲陽学院は何事も大学受験ありきという雰囲気では全然なかった。授業で教科書を使うのは半分ぐらいで、先生が読ませたい小説や詩を進めたり、生物や化学も実験ばかりしたりと面白かったですね。生徒に考えさせ、体験させることを重視した授業が多かったです。受験には直接役に立たなかったですけど。

「甲陽学院の先生はいい意味で突き放して大人扱いしてくれた」と振り返る

先生も変わった人が多くて、地理の授業ではずっと等高線をなぞっていたり、国語の先生が「まあきみたちの人生ですから」と、いい意味で突き放して大人扱いしてくれたことを覚えています。

僕は国語と生物が好きなんですけど、中高で先生がすごく良くて、僕に興味を持つように仕向けてくれた。受験でも国語だけは勉強しなくても成績が良かったし、生物に興味を持ったので、大学は農学部に進んだりと全て甲陽学院の先生のおかげです。

強く印象に残っているのが担任の先生との出欠のやりとりです。先生が普通に出欠をとるんですが、僕が「辻は3限目から来ました」と答えると、先生は「はよこいよー」と返すんですね。それで終わりで何も言われない(笑)。

大阪から6年間、1時間半かけ通学した。小説や漫画を読みふけった。

大阪から通っていたので、学校までは1時間半と長かった。当時はスマホもないですから電車の中では本ばっかり読んでましたね。シャーロック・ホームズなどの探偵物や星新一のSF、特に歴史が好きだったので三国志や織田信長関連、池波正太郎の作品などを読みました。本が好きになったのは、6年間の長い通学時間のおかげですね。

マンガもよく読みました。当時は「スラムダンク」や「ツルモク独身寮」、「行け!稲中卓球部」「サンクチュアリ」などを学校で回し読みもしていました。今でもマンガは大好きですよ。