セイコーウオッチは同社の高級時計「グランドセイコー」誕生60周年を記念して、国内外で記念モデルを発売する。60周年に合わせて開発された、グランドセイコー史上最高のハイスペックキャリバーを搭載したモデルや、日本の伝統工芸の技を生かしたモデル、1960年に誕生した初代の復刻モデルなどを順次投入する。パリをはじめとする世界の主要都市にブランドブティックを出店して顧客接点を強化する一方、6月にはブランド独自の工房を岩手県雫石町に開設。世界から注目されている日本のものづくりを広くアピールし、グローバルラグジュアリーブランドとしての地位を確立したい考え。
新製品の目玉がこのほど開発した2つの革新的な新キャリバー、メカニカルキャリバー9SA5と、スプリングドライブキャリバー9RA5を搭載したモデルだ。
9SA5は持続時間80時間というハイスペック性能を実現。「水平輪列構造」によりムーブネントを薄型化した。同ムーブメントを搭載した60周年記念モデル「ヘリテージコレクション メカニカルハイビート36000 80 Hours」は100本限定。
9RA5は5日間持続のロングパワーリザーブと月差±10秒の高精度が特徴で、搭載モデル「スポーツコレクション スプリングドライブ5Days」は、ブランドを象徴するカラー、グランドセイコーブルー(限定700本)とネイチャーグリーン(限定60本)の2種を用意した。
このほか、1960年に誕生した初代モデルの復刻モデルやグランドセイコー最高価格となる税別2000万円のジュエリーウオッチなども数量限定で売り出す。
同社は今春、高級宝飾ブランドが集まるパリのヴァンドーム広場に欧州初の「グランドセイコーブティック」を開店する予定。今後は世界の主要都市にブティック展開するという。また、6月には岩手県雫石町に独自の時計工房を開く。パリ店と工房はいずれも、建築家の隈研吾氏が設計し、空間演出にもこだわった。
セイコーウオッチの高橋修司社長は「60周年はまたとない好機。イベントとデジタルを駆使し、2020年はブランドストーリーをていねいに語り、発信する年にしたい」と話す。
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