巨大で「映える」ユッケ寿司 マグロで格安の居酒屋も

長さ1メートルのロングユッケ寿司はインパクト十分
長さ1メートルのロングユッケ寿司はインパクト十分

超ロングな見た目が驚きの「ユッケ寿司(ずし)」という肉の押し寿司が話題になっている。長さ30~60センチメートル、中には1メートルもある。視界の端から端を横切る見た目はインパクト十分。写真や動画で「SNS映え」すると、20代の若者を中心に人気だ。韓国料理店での流行をみて、居酒屋などが新メニューとして相次いで取り入れている。ただ衛生面への配慮から、生の牛肉の代わりにローストビーフを使った「ユッケ仕立て」だったり、馬肉やマグロに替えたりと、工夫を凝らしている。

ユッケは、牛の生肉を細かく刻み、タレや卵をかけて食べる韓国料理。日本の飲食店でも提供する店が多かったが、2011年、焼き肉チェーン店でユッケを食べた人複数が死亡する集団食中毒が発生。法的拘束力のある規格基準が設定され、生食用牛肉を飲食店が提供する際、肉の塊の表面から1センチメートルの深さまで60度以上、2分間以上の加熱が義務付けられるようになった。その後ユッケを出す店は激減したが、代わって登場したのが「ユッケ寿司」だ。

「ユッケという名前だが、使う牛肉は全て加熱調理済み」と話すのは、東京都渋谷区にある肉料理店「肉匠とろにく恵比寿店」の長谷川亮太店長。同店で提供する長さ50センチメートルのユッケ寿司は、黒毛和牛を150度のオーブンで30分以上じっくり加熱した後、細かく切って甘辛いタレと絡めることでユッケ風に仕立てた。

メニュー開発で狙ったのは、SNS映え。「最初は正方形にする案もあったが、長い方が見た目のインパクトがあった。卓上に置いた後、客の目の前でガスバーナーであぶることで臨場感も演出している」(同店長)

目の前で肉をあぶる様子は迫力がある

特に20代の若者に受けているという。実際、取材当日にユッケ寿司を注文していたのは東京都内の学生が多かった。男子学生と2人で来ていた女子学生(22)は「インスタグラムのストーリーで見て、何コレ!?って気になって食べに来ました」と話す。ストーリーは24時間で投稿が消える機能。それだけに最新の話題や流行に敏感な若者たちが利用している。連れだって来ていた男子学生(21)は「卵黄のタレと一緒に食べると味が濃厚でおいしかった。昔のユッケを知る身としては、もう少しナマ感が欲しかったけど」と笑顔をみせた。