ローファーを日本に普及させたのはリーガル

――非常に軽くできていますね。蒸れにくくて防水仕様というのはいまのビジネスシューズに求められる代表的な機能です。

若松「ゴアテックスを使った靴は、店舗によってはドレスシューズの売り上げの4割を占めるほど。一度履いたらやめられないと、リピーターになる人が多いです」

石津「スニーカーがはやっているから品ぞろえをスニーカー中心にしてしまおうという考え方は間違い。トラッド靴でも履きやすさは大事だよね。年をとるとひもが結びにくくなってくるし」

――日本人がローファー好きなのは、着脱しやすいからといわれています。

石津「日本には裸足の生活があるから、ひもを結ばずに草履と同じように履けるローファーが定着した、という記事を読んだことがあります。だから昔、学生が一斉に履いて人気が広がった。日本に普及させたのはリーガルなんです」

若松「もともとローファーの語源にはなまけものという意味がありますよね。私は学生のころ、リーガルのローファーが履きたくて履きたくて仕方がありませんでした」

――トラッドにはローファー、という一定のスタイルが定着しています。職場でもビジカジと称してカジュアル風のスタイルが広がっていますが、ジャケット&パンツといった装いにはどんな靴を合わせたらいいでしょうか。

若松「タッセル飾りの付いたスリッポン系はいかがですか。しばらくの間、存在感が薄くなっていましたが、最近復活してきました」

カジュアルスタイルにおすすめなのがチャッカブーツだ

石津「どこまでがカジュアルといえばいいのかは難しいんだけど、若松さんが履いているスエードのスリッポンもいいね」

若松「スエードを履くのは秋冬だけ、というのはもったいない話です。働き方改革のなかで服装がカジュアル化していますが、スニーカーよりもきちんとした感じ、ちょっとおしゃれな感じを出したいなら、スエードのスリッポンはぴったりです。春夏もいいですよ」

――スタイリッシュなシルエットのチャッカブーツもおしゃれです。

石津「スーツにも、カジュアルスタイルにも合いますね。表革よりも僕ならスエードを選ぶかな。赤茶もいいですよね。ただ、このブーツは爪先がいやだな。とがっているから(笑)。もう少し丸みがあるのがいいね。僕は最近はグレーのコーディネートが好きなので、スニーカーでも革靴でもグレーを探すんだけど、少ないよね。実はグレーはどんな色の服にも合う万能色なので、組み合わせがぐんと広がるのだけど」

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「若いビジネスマンは、やはりトラッド靴を履きなさい」
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