PCカメラ・ヘッドセット… テレワーク急拡大で品薄に大河原克行のデータで見るファクト

スピーカーやのぞき見防止フィルターは鈍い動き

一方、テレワーク関連商品の中で動きが鈍い商品もある。

たとえば、スピーカーだ。

テレワークの際には、相手の音声をしっかりと聞き取ることが大切だが、自宅のなかでテレワークする際に、スピーカーで大きな音を出すことは家族に迷惑がかかると判断しているようだ。そのため、スピーカーそのものの売れ行きは鈍いのが実情だ。BCNの調査でも、スピーカー(音楽用途や外出先で聴く製品を除くため、ネックスピーカーおよびワイヤレス接続の製品を除外して集計)は、前年同期比15.2%減とむしろ落ち込んでいる状況だ。

また、インクジェットプリンターも売れ行きがいいわけではない。BCNの調査では前年同期比7.0%減という結果になっている。テレワークではデジタルデータが多用されており、プリントアウトするケースが減っていること、すでにプリンターを所有しているユーザーが多いことも、テレワークが拡大しても、プリンターの売れ行き増加には直結しない要因といえそうだ。「1月のWindows 7のサポート終了にあわせてPCを買い替える際に、一緒にプリンターを購入するお客様も多かった。その反動もあるのではないか」(奈良井店長代理)とみている。ただ、テレワークの長期化とともに、プリンターの需要も増加し始めており、3月中旬には前年実績を上回っている。

さらに、無線LANルーターやのぞき見防止フィルターの動きも鈍い。無線LANルーターは多くの家庭で導入されているという背景があり、自宅でテレワークを開始するのに際して、新たに導入するケースが少ないこと、のぞき見防止フィルターは、今回のテレワークでは自宅での利用が中心となり、のぞき見のリスクが少ないことなどが影響している。

のぞき見防止フィルターなどは伸び悩んでいる

「東京五輪開催時のテレワークでは、カフェや公共施設などでのテレワークも増えると想定され、その時点ではのぞき見防止フィルターの売れ行きが期待できる。家庭でのテレワークを中心とした今回とは売れ筋商品が変わる可能性がある」とする。

新型コロナウイルスの勢いはなかなか収束しない。それにあわせてテレワークの利用はますます拡大することになりそうだ。そして、新型コロナウイルス終息後や、東京五輪後には、日本の社会に、テレワークを活用した働き方が浸透することにもなるだろう。テレワークの本格化とともに、各種テレワーク関連商品に対する関心も高まることになりそうだ。

※今回の取材は3月上旬に行いました。

(ライター 大河原克行)

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