練習で鍛えるアイデア力 プロは着眼点×切り口で発想第1回 良いアイデアのしくみ

写真はイメージ =PIXTA
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「良いお手本をたくさん見ること」。アイデアのプロ集団、広告会社、博報堂でディレクターを務める岡田庄生氏は、事業会社で良質のアイデアを生み出せるようになるには、この練習法が有効といいます。アイデアのプロがどのように発想しているのか、そもそも良いアイデアとは何か。岡田氏の新著「プロが教えるアイデア練習帳」(日経文庫)から、その一端をのぞいてみましょう。

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まずは「しくみ」を知ろう

そもそも良いアイデアとは何かという話をしたいと思います。美術館で絵を見る時に、どのような視点で見ると面白いか、簡単な解説を聞いた方が楽しめますよね。それと同じように、良いアイデアが持っているシンプルな「しくみ」を知ることで、この連載で登場するアイデア発想の事例が面白く見えてくるはずです。

また、テレビのCMや電車の中吊り広告などを、これからお伝えする視点で分析することで、今まで見えなかったアイデアの裏側が見えるようになります。ですので、この連載を読み終わった後も、世の中にある無数の広告から、アイデア練習ができるようになるのです。

では、良いアイデアの「しくみ」とは何でしょうか。その前に、私が入社したばかりの頃の話を紹介させてください。

新しい自動車の発売に合わせて、メディアで話題になる企画を考えるというのが、次の社内会議でのテーマでした。私は、いつもの通り100案考えるべく、日中のミーティングが全て終わった夜遅くに、東京・目黒駅の前にあるファミリーレストランで白紙を前にペンを握っていました。

すると、後ろの方から「今度、旦那と別れようと思っているのよね……」と、離婚の相談が聞こえてきます。夜のファミレスは、興味深い話題で溢れており、アイデアを考えるのには向いていないかもしれません。周りの話に気を取られて、気がつけばアイデアが出ないまま1時間経ってしまったのでした。そうこうしながらも、なんとかアイデアをひねり出していきました。

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