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かぶり物や巨大石像… ゆる~い展示が光るB級観光地

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生姜(しょうが)博物館や、素人が彫った巨大石像群など、通り過ぎようとしても思わず引き寄せられる「B級観光地」が人気だ。インターネットで情報を集める熱心なB級モノ好きばかりでなく、普通の観光客も足を伸ばす。施設の共通点は強烈な個性。美しい夜景や四季の光景と無縁でも、リピーターが増加中だ。

JR・東武栃木駅から歩いて10分ほど。「岩下の新生姜ミュージアム」は今や有名なB級観光地だ。漬物製造の岩下食品(栃木県栃木市)所有の美術品や骨董品を展示する博物館だったが、2015年6月にロングセラー商品「岩下の新生姜」を素材としたアミューズメント施設に変貌した。

「岩下の~新生姜~♪」。館内に入ると印象的なBGMが流れる。壁は岩下の新生姜と同じ薄いピンク色に統一され、入り口近くには世界唯一だという「岩下漬けの素」の自動販売機や薄ピンク色のピアノやバイクの展示がある。

奥に進むと「ジンジャー神社」や「新生姜の部屋」といった展示スポットが登場する。どれも思わず写真を撮り、SNS(交流サイト)で人に紹介したくなるスポットだ。

「当社商品はロングセラーで変化が少ないが、ミュージアムでは新商品のようなわくわく感で、新たなファンを増やしたかった」。岩下食品の岩下和了社長は展示の趣旨を変えた狙いを語る。あくまで宣伝活動の一環のため入館料は無料だ。

岩下社長は「無料だからこそ、少しトリッキーなこともできる」と明かす。商品の歴史や製造工程といった「マジメな展示」(岩下社長)もあるが、世界一大きな新生姜のかぶり物といった、力の抜ける展示が、かえって見る者を圧倒する。

来館者の7割は40代以下。観光客からは「予想の斜め上の博物館だ」とか、「漬物なのにかわいい」といった声があふれる。SNSやネット中心に話題を呼び、19年の入館者数は約15万人と、展示を替えた16年比で2倍になった。

さらにプロジェクションマッピングを活用した映像投影や薄ピンクの墨汁を使った書き初め大会など、年に10回以上イベントを展開し、新規客に加えてリピーターも増やした。栃木県には日光や鬼怒川など有名観光地が多い。これらの「ついで寄り」をする人も多い。

27日までは新型コロナウイルスの感染拡大を受けて臨時休館中だが、岩下社長は「事態が収まったら、ここに来て笑ってほしい」とにこやかに話していた。

ところ変わって宮崎県。宮崎空港から車で1時間弱のところに「高鍋大師」(宮崎県高鍋町)がある。小高い山の上に無数の石像が立ち並ぶ。これらは全て岩岡保吉という男性が地元有志と共に1930~70年代に彫刻した石像だ。こちらも入園料は無料。

岩岡氏はもともと米の販売業者で、彫刻の技術があったわけではない。このため、石像はどれも個性豊か。中にはスーツを着た中年男性や、水戸黄門もある。5メートルを超える大作「十一めんくわんのん」は表情の豊かさが特徴だ。

「トーテムポールみたいでかわいい。景色も良く、孫といっぱい写真を撮った」。大分県から車で来た60代の夫婦はそんな感想を話した。堀切峠や鵜戸神宮など宮崎県の有名スポットにはよく行くため、ここを選んだという。

「熱心な石像ファンやインバウンド客など、様々な人が来てくれている」と、加藤秀文高鍋町観光協会事務局長は満足げだ。09年には宮崎県から観光遺産の認定を受け、今年1月には韓国発祥で自然や風土を楽しむ遊歩道「オルレ」のコースにも指定された。

その他にも、境内にライオンや恐竜の置物があり、完全予約制のプラネタリウムも楽しめる證願寺(東京・葛飾)や、蜂の巣を用いた600ほどのオブジェを展示する「蜂天国」(長野県東御市)など、決して有名ではないが、個性豊かなスポットが国内には意外に多い。

展示内容はB級と思えても、運営する人や支える人の情熱はどこでも「A級」だ。有名観光地に飽きたと感じているようならば、こうしたスポットに足を伸ばしてはいかがだろうか。(佐伯太朗)

[日本経済新聞夕刊2020年3月21日付]

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