新職場で「教わり上手」になる 仕事の質問3つの心得エグゼクティブ層中心の転職エージェント 森本千賀子

庶務・アシスタントさんを味方につける

私自身も会社員時代はマネジャーを務めていたこともあり、「教えてください」と求められることがよくありました。私が説明している間、「一字一句聞き逃すまい」といった真剣な目でメモを取っていた新人からは、本気で吸収しようとする意欲が感じられて、教える側としても気合が入ったものです。

また、タイミングをうまく見計らって相談に来る人も好感が持てました。ある中途入社者は、私がグループに公開しているスケジュールを見て、「この時間帯なら余裕がありそう」と確認したうえで声をかけてくれました。しかも、相談の内容に応じ、「メール」「電話」「直接口頭で聞く」など、手段を適切に使い分けていたのです。そのおかげで、教える側としてもあまり負担を感じませんでした。

このように、相手に快く「教えてあげよう」と思ってもらうためには、「説明を受けるときの態度」「タイミング」に気を配ることは、特に大切なポイントだと思います。

なお、「イラっとさせる人」の例に挙がった「ミッションを超えた業務に対して質問してくる」の場合、「Aの業務を目指して入ったが、まずはBの業務からスタートしている」という人はとりわけ注意が必要です。いずれはA業務に就くことを前提としていても、Bの業務をまだ十分に果たせていないうちからA業務の計画や状況についてあれこれ詮索しないよう気をつけましょう。

グループには、「庶務」「アシスタント」などと呼ばれるメンバーがいることが多いと思います。多くの場合は女性ですが、そのメンバーと早い段階でコミュニケーションをとって仲良くなり、味方につけておくことをお勧めします。

そもそも、交通費や経費の精算、備品の場所や扱い方といった細かなことはアシスタントさんに教えてもらうことが多いと思います。それだけでなく、業務のことで先輩に何か聞きたいとき、不在だったり忙しそうにしていたりする場合など、アシスタントさんでもわかりそうな内容であれば、気軽に聞けるようにしておくと安心です。

アシスタントさんは日ごろからグループ内を俯瞰(ふかん)して見ているので、それぞれのメンバーの得意分野も把握しているものです。仕事上で誰かに相談したいことが持ち上がったときなど、「こういうテーマは誰に聞くといいですか?」と尋ねたら、「それなら〇〇さんが詳しい」などと適切な回答をもらえることもあります。つまり、最短で問題が解決でき、仕事がスムーズに進みやすくなるというわけです。

私も会社員時代に何度も異動、出向を経験しましたが、新しい職場に入っていくときは、女性たちが好みそうな菓子折りを持参し、「これからお世話になります」とあいさつしました。それをきっかけに雑談が生まれ、早く関係をつくることができました。

今こそ始める学び特集
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら
注目記事
次のページ
自分の知見・スキルの「披露」を焦らない
今こそ始める学び特集
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら