山ごもり休暇で職場は変わる 働き方改革は休み方改革2020年 変わる働き方(3) リンクトイン・ジャパン代表 村上臣

次代を担う「旗手」は何を感じ、何を考えているのか――。日本経済新聞社が運営する投稿プラットフォーム「COMEMO」から、「キーオピニオンリーダー」が執筆したビジネスパーソンにも役立つ記事を紹介します。ビジネスSNS(交流サイト)で人材サービスを展開するリンクトイン・ジャパン(東京・千代田)の代表でもあり、複数のスタートアップ企業で戦略・技術顧問を務める村上臣さんに、第3回は、仕事以外の時間をどのように充実させるかを語ってもらいます。

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世界の国々と比べて日本は祝日がとても多い国です。にもかかわらず、昨今の「働き方改革」の中で特にいわれているのが、残業時間削減と有給休暇の取得です。今回の新型コロナウイルス問題で、リモートワーク(遠隔勤務)を急きょ導入した企業も多かったでしょう。職場との往復の移動時間がなくなり、自由に使える時間が増えたことで、ビジネスパーソンからの思わぬ需要が伸びている消費分野も少なくありません。「働き方改革」が進む一方で、「休み方改革」も同時に進めていく必要があるのではないでしょうか。

日本は祝日がかなり多い国で、例えば、2019年は振り替え休日を含めると22日ありました。英国(イングランド、ウェールズ)は8日、米国は10日、長期間のバカンスを取得するイメージの強いフランスでも11日です。有給休暇は欧州諸国はやはり多めで、企業により26~30日程度。米国は平均14日程度のようです。日本は20日程度の企業が多いようですので、祝日と合わせると42日と欧州よりも多いということになります。

米国で勤務する人に、「日本は来週月曜は山の日で祝日だからね」と伝えると、「えっ、先月は海の日って言ってなかった!?」と驚かれたりします。「はい、海も山もあるんです。日本は自然が神様みたいなものなので」と説明したらびっくりした様子でした。

昨今の働き方改革の中には残業削減はもちろんのこと、有休取得を義務化するような話もあります。旅行サイト、エクスペディア・ジャパンの世界19か国を対象とした調査によると、日本人の有休取得率は3年連続で最下位の50%。しかしながら、「有休取得に罪悪感がある」と答えた人の割合は一番多く、あまり休み不足とは感じていない傾向にあることがわかりました。

「休み不足」に世代ギャップ

おもしろいのは「休み不足」と感じている人には、世代間でギャップがあること。50歳代以上の管理職はあまり休みを必要としておらず、「休み=さぼり」という意識であり、休みを仕事の意欲と関連付ける傾向にあるのかもしれません。先の調査で有休を取得しない理由について聞いたところ、日本人の第1位は「人手不足」。さらに3位には、「仕事する気がないと思われたくない」という理由が上位にきていました。

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