仕事と子育て自在 細切れリモートワークがママ救う

日経DUAL

2020/3/23

「自由だからこそ、結果にコミットすべき」がベースに

こうした自由度の高いリモートワークやフルフレックスの制度が機能しているのは、「時間は重要ではないが、自由だからこそおのおのが責任を持って結果にコミットすべきだ」というベースにある考え方が、社員間に徹底されているためだ。

部署によっては、リモートワークが完全に無制限でなく、「週1回は出社して、部の定例ミーティングに参加する」といったルールを設けているところも。ただ、地方在住の社員の場合は、厳格に「定例ミーティングへの参加」を守らせるのでなく、上司のほうから出張ついでに会いに行ったりするなどして、柔軟に対応しているという。

社外活動を推進しているのも、社員間のコミュニケーションや会社への帰属意識が希薄になることがないように、という理由によるものだ。

「社外活動とは、社員同士が集まって行う部活動のことです。1年前に部活動奨励制度ができてから、補助金も出るようになりました。今では、アウトドア部、ゲーム部、ボーリング部、英会話部などができ、社員同士のコミュニケーションの活性化にもつながっています」

同社のアウトドア部が富士山登山をした際の、頂上での記念の一枚(同社提供写真)

お金よりキャリアを優先 まずは認可外に預けてパートで入社

ちなみに、広報担当の深井さん自身も、小学校5年生と3年生の二人の子どもを育てる母親だ。「社長と取締役の次に社歴が長い」という深井さん。入社した2012年当時は子どもたちはまだ3歳と1歳だったという。

「私はもともと航空会社の客室乗務員で、結婚を機に主婦になりました。出産後しばらくは子育てに専念していましたが、ブランクが空き過ぎると二度と社会復帰できないんじゃないかという焦りが出てきて、再び社会に出ることを考えるようになりました。

でも事務職の経歴もなく、子どももまだ小さい。夫は仕事が忙しく家事育児は自分が担わなければならない。でも働きたい。そんな葛藤の中で主婦専門の職探しのサイトで見つけたのが、弊社のバックオフィスの求人でした。『ママ大歓迎』と書いてあったので、挑戦してみることにしました」

まずはパートとして入社した深井さん。実は当初、急きょ見つけた子どもの預け先が認可外保育園で、その保育料を差し引いたら、給料はほとんど手元に残らなかったという。

「それでも、働き続けることで将来的にはプラスになると信じ、まずは目先のお金よりキャリアを積むことを優先しました」と話す深井さん。徐々に成果を認められて3年目には正社員に登用され、今に至ると言います。

深井さんが応募した主婦専門の職探しのサイトでの求人募集は、今も継続しているという。

(取材・文 磯部麻衣)

[日経DUAL 2019年12月12日付の掲載記事を基に再構成]

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