2020/3/18

仕事で差がつく!ビジネス思考法

何を考えるのかを考えるメタ思考

一つ簡単な例を挙げましょう。先ほど、「よく考えるとは何をすることなのか?」という問いを立てました。このような考え方を「メタ思考」と呼びます。

メタ思考とは、物事を一つ(以上)の上の立場から俯瞰(ふかん)して考える思考法です。このケースで言えば、上司から「よく考えろ」と指示をされたときに、

「何をすればよく考えたことになるのか?」(定義、状態など)
 「何のためによく考えないといけないのか?」(意味、目的など)
 「よく考えることで何が生まれるのか?」(効用、便益など)

を考えるようにします。分かりやすく言えば、“そもそも論”です。物事を考える前に、「何を考えるのかを考える」ことで、テーマ自体を問い直すのです。あたかも、2人の会話を天井から第三者の視点で眺めて見ているようにして。

そうするのは、「よく考える」という行為の意味が、2人の間で違っていたら元も子もないからです。「よく考えました」「そんなことを言ったのではない!」「だって考えろと……」「だから、もっとよく考えろ!」となるのがオチです。

メタ思考を駆使すれば、物事の本質や気がつかなかった食い違いが発見できます。これこそがメタ思考の一番の効果です。

俯瞰的に考えれば本当の解決策が見つかる

メタ思考が役に立つもう一つの場面があります。意見が対立しているときです。皆さんに簡単なクイズを出しますので、先を読む前に一度考えてみてください。

孫娘がかわいくて仕方がないお婆ちゃんは、ねだられるままにオモチャを買ってあげます。そうやって甘やかすせいで、娘は母親の言うことをちっとも聞きません。「やめてちょうだい!」と何度も言うのに、お婆ちゃんは知らん顔。どうすれば、両者の対立が解消できるでしょうか。

すぐに思いつくのは、購入量(金額や回数)を減らしたり、購入するものを限定したりして、両者痛み分けにする案です。悪くはありませんが、満たしきれなかった欲求が火種となって、問題が再燃する恐れがあります。

こんなときこそ、メタ思考で考えてみましょう。両者の言い分を俯瞰的に見た上で、共通する関心事を見つけ出すのです。

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