「モダン・テーラード」ジャケットは、最もワイドレンジに活用できるアイテム。ゆえに、様々に装える汎用性と今の時代感をバランスよく備えた選びが肝心だが、その具体的なトピックとしてまず注目したいのが「ヘリテージリネン」。
春夏においてリネンの提案が増えるのは珍しいことではないが、今季はその中でもリネンの表情を全面に打ち出した、クラシックな趣の濃いジャケットが際立って多いのだ。その豊かな表情は、手堅くまとまりがちなコンサバジャケットスタイルに小気味良い“味”を加えてくれる。さらに特有の涼感が目を惹いて、粋な季節感も表現できるというわけだ。今回挙げる3条件を指針に、是非取り入れてみてほしい。
■BELVEST(ベルヴェスト)
アンコン仕立ての名作「ジャケット イン ザ ボックス」にリネンウールのサマーツイードを載せた一着。シルバーグレーのエレガントな色合いが大変涼しげだ。 ウェイトのある生地を用いつつ、仕立ての軽さで暑苦しさは皆無。 21万4000円(エストネーション)