規格外品ネットで安く 食品ロス削減、社会貢献にも

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形が不ぞろいなだけで割安な食材が手に入る
形が不ぞろいなだけで割安な食材が手に入る

食べられるのに捨てられる食品を効率的にシェアできる「社会貢献型」サイトの利用が広がっている。消費者にとっては価格が割安なうえ、社会問題化する「食品ロス」対策にも貢献できる。

不ぞろいの野菜や在庫、廉価で出品

東京都大田区の自営業Aさん(59)は札幌市の「藤井ファーム・ラボ」から10キロで850円の玉ねぎを購入した。段ボールいっぱいに届いた玉ねぎは形が不ぞろいで、日持ちのしない種類とあって流通価格の半額だ。送料は1830円と合計で2500円以上支払ったが「それでも1000円ほど割安。近くに住む娘たちと分ける」という。

採れすぎた野菜や魚、大量に仕入れたお茶、賞味期限が短いお菓子――。Aさんが利用したサイト「tabeloop(たべるーぷ)」には40種類近い商品写真が並び、いずれも高い割引率が魅力だ。

サイトを運営するバリュードライバーズ(東京・港)代表の佐治祐二郎さんによると、農家など200人を超える登録者が、様々な理由で市場に流通できない食品を都度出品する。農作物では形が不ぞろいなだけで「規格外」として廃棄されるケースもある。佐治さんは「不ぞろいでも気にしない消費者はいる。売り手と購入者をつなげ、産地ロスを減らしたい」と話す。

クラダシ(東京・品川)が運営するサイト「KURADASHI.jp(クラダシドットジェイピー)」は、在庫を抱えるメーカーなどから「協賛価格」で提供された商品を扱う。缶詰などの加工品からサプリメントや雑貨など600アイテムほどが、平均して通常の70%オフの価格で売られている。「賞味期限が近い」「パッケージが季節外れ」「箱や包装に傷」といった事情が目立つ。

商品価格の3~5%程度は環境保護や動物保護、災害対策などの社会課題を解決する活動への支援金額として設定されている。利用者はショッピングを楽しむだけで社会貢献ができる仕組みだ。

送料が無料になるプレミアム会員に登録した主婦(38)は、賞味期限が3年近く残るさばの缶詰20缶セットを定価の半額で購入した。先月は、1本あたり50円のメーカー品の缶コーヒーセットを取り寄せたばかり。「正規品とほとんど変わらないのに、掘り出しものが安く手に入り、食費が助かる」と喜ぶ。

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