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ルーツは過激な国際女性デー ロシア革命のきっかけに

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ナショナルジオグラフィック日本版

3月8日は国際女性デーだった。世界の人々はこの日、人口の約半数を占める女性たちの功績を改めて称える。最近では、セレブやブランドが女性を称える日のようになっているが、そのルーツは思いのほか過激である。国際女性デーは、今から100年以上前に、女性の平等な権利を希求する社会主義運動のリーダーによって提唱された。

1909年、米国では労働運動と女性参政権運動が高まっていた。ロシアからの難民で、労働組合を組織し、ジャーナリストでもあったアメリカ社会党女性委員会のテレサ・マルキールは、こうした運動において女性がより積極的な役割を担えるようにしたいと願い、2月の最終日曜日を「全米女性デー」と定めると宣言した。同年2月23日にはニューヨークの社会主義者約2000人がマンハッタンに集結し、女性の平等と参政権を求める会合に参加した。

3年後の1912年、活動家のメタ・L・スターンは次のように回想している。「私たちの全米女性デーは大成功をおさめ、女性デーは社会主義者の毎年の記念日として広く受け入れられるようになった」。彼女は、「女性デーはメーデーとともに、賃金奴隷制と性的奴隷制の廃止、男性も女性も、より自由に、よりよく、より幸福に生きられるようにしようという、新しい希望と新しい理想のための日である」と説明している。

この記念日はヨーロッパの社会主義者も刺激した。ドイツの労働組合の組織者クララ・ツェトキンの提案を受け、ヨーロッパの人々は1911年3月8日を最初の国際女性デーに定めた。全米女性デーは2月だったが、彼らはパリ・コミューン(短期間だけフランスを支配した社会主義者の革命政権)40周年を意識して3月を選んだ。女性たちは行進とスピーチによりこの日を祝った。

国際女性デーはそれから数年で、女性たちが声を上げ、第一次世界大戦に抗議するための強力な手段になった。歴史家テンマ・カプランは、戦時中に記念式典に参加した女性たちは、「公的および一般の政治的リーダーたちがあまり役に立たない私的な領域で、妻や母や主婦としての自らの権利を宣言した」と解説している。

1917年3月には、国際女性デーの祝典が革命のきっかけになった。ロシアのペトログラードで数万人の女性がこの記念日を祝う(と同時に第一次世界大戦の終結を求め、食料不足に抗議する)デモを行っていたところ、それが大規模なストライキに変わったのだ。数時間もしないうちに、男性を含む10万人の労働者が職場を離れてデモに加わった。

運動は広がり、数日後には15万人の労働者がストライキに参加した。最終的にはロシア軍兵士までニコライ2世に背いてストライキに加わり、ロシア革命が勃発した。

第2次世界大戦後、国際女性デーは勢いを増したが、社会主義や急進主義との関係はほとんど失われた。1970年代に女性解放運動が世界中に広がると、国連は1975年を国際婦人年と定め、2年後の1977年には毎年3月8日を国際女性デーとする決議を採択した。

今日の国際女性デーには、世界各地で、男性から女性に、あるいは女性から女性に花束が贈られている。ニューヨーク・タイムズ紙の記事によると、ロシアでは国際女性デー向けの花の取引が非常にさかんで、オランダの花卉(かき)産業の土台の1つになっているという。

なお国際女性デーは、ロシア、アフガニスタン、ラオスなどの27カ国で国民の祝日とされていて、ネパールや中国などでは女性だけのための国民の祝日になっている。

今年2020年の国際女性デーでは、「平等をめざす全ての世代」と、女性の平等な権利のために続いている闘いを称えた。

国連女性機関事務局長のプムズィレ・ムランボ=ヌクカ氏は、その声明で、「現時点で平等な世界は実現しておらず、女性たちは憤り、未来を懸念しています」と語った。「苛立ちは深く、そんな状態が長く続いています……けれども私たちは決して諦めることなく、希望を持ち続けます」

(文 ERIN BLAKEMORE、訳 三枝小夜子、日経ナショナル ジオグラフィック社)

[ナショナル ジオグラフィック 2020年3月8日付記事を再構成]

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